デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

専門医試験解答解説勉強対策絡みのこと全て包み隠さず

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試験勉強のコツ

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デルマ侍です。

今日は試験勉強で、自分が思ってることについて、つらつらと。

 

試験勉強のコツ。

 

3つに絞ってみます。

 

・初めに大雑把に全体像を把握

・ひたすら、小さく、分けて、繰り返す

・長期戦で勉強

 

みていきます。

 

 

・初めに大雑把に全体像を把握

 

まずは直近の過去問、2021年や2020年の皮膚科専門医試験の全体像を眺めましょう。

細かく解いていくのは初めはNG。

初見では、かなり難しいはず。

メンタルやられます。

全体眺めてを何回か、

ゆるりと、コーヒーでも飲みながら。

こんな問題解けるカァー!!で(笑)

 

 

・ひたすら、小さく、分けて、繰り返す

 

まとめて詰め込むとなかなか記憶として残りづらいつらいっす。

ましてや、昔中学受験、高校受験、大学受験とはもう脳みそが違います。

皮膚科専門医試験受験生の皆さんはアラサー以上と思います、

小さな範囲を少しずつ

継続して

行なっていくことをおすすめします。

具体的には、今日、この1週間は角化症をマスターしよう、とか、バイオを勉強しようとか、

その勉強スケジュールを長期的に立ててみてはいかがでしょうか?

 

侍は、noteで、テーマ別ごとの解説集も公開しています。

よろしければご活用ください。

note.com

 

 

 

・長期戦で勉強

 

直前の詰め込みはおすすめしないです。

 

試験勉強と思うから短期にしたいと思うかもしれませんが、

これは皮膚科専門医試験です。

勉強したことの多くは実際の診療にも深く繋がってきます。

たしかにこんなこと覚えても実際の診療に意味ないし、その都度調べればいいだろう?と思うことも、試験対策としては記憶しなければならないのですが、

個人的には皮膚科専門医試験の勉強で、自分の中に膨大な目次ができたことに感謝しています。

 

ぜひ、時間をかけて勉強してみてはいかがでしょうか。

 

おわりに

 

 

お読みいただきありがとうございます。

 

またお立ち寄りいただけると嬉しいです。

皮膚科がかかわる診療報酬について 水疱症編

デルマ侍です。

今日もお読みいただき本当にありがとうございます。

診療報酬の勉強を続けていきます。

 

血液検査での診療報酬

 

水疱症を疑った時、一括で調べたい、

そんなこともあるでしょうか。

抗デスモグレイン1抗体、抗デスモグレイン3抗体、抗BP180-NC16a抗体

3つの抗体の同時測定ができます。

490点。

 

他、採血をすることのコストとしては、

血液採取(1日につき) 1 静脈 35 点

+乳幼児加算(6歳未満) 25点

 

というものもあります。乳幼児加算は少ないと思いますが・・・。

 

水疱症の診断には、蛍光抗体法が必須となっていますので、

あくまでも抗体価は参考値、スクリーニングや病勢のフォローとして利用しましょう。

水疱症を疑うときに、この3点セットの血液検査を行なって、陰性だから、水疱症は否定された、のような、ヤブ医者皮膚科医にはくれぐれもなりませんよう・・・。

特に、患者数の多い、BP 類天疱瘡に関しては、一般の血液検査では

抗BP180-NC16a抗体

であり、一部分のみを認識しています。

DPP-4阻害薬関連のnon-inflammatory BPでは、NC16a以外に対する抗体をもっている可能性があり、一般の採血では陰性となりますが、

全長BP180 ELISAなどを実施するとひっかかることがあります。

全長BP180は、北大や久留米大学に研究としてお願いする必要があります。

(検査を希望される場合は各大学に各自問い合わせをお願いします。)

 

皮膚科専門医試験対策note

BP180全長ELISA

 

北大はこちらから

www.derm-hokudai.jp

 

久留米大はこちらから

 

自己免疫性水疱症水疱症の血清学的検査依頼について | 久留米大学医学部皮膚科学教室

 

蛇足ですが、

水疱症を急性期に加療したときには、抗体価が治療に反応して下がってくるのは、グロブリン半減期もあり、遅くに下がってきます。

つまり、抗体価は急性期には病勢を反映しません

急性期の病勢評価にはPDAI BPDAIなどを活用しましょう。

(これは過去問既出です)

 

 

おわりに

 

話が半分以上脱線してすみません。

日常診療に役立つ小話もしていけたらと思います。

お読みいただきありがとうございました。

 

2021年令和3年度皮膚科専門医試験の解説集もこちらで公開しております。

note皮膚科専門医試験対策情報更新中。

note.com

 

Twitterでも皮膚科専門医試験、臨床に役立つことを日々つぶやいています。

 

 

 

よろしくお願いします。

自己注射製剤の指導管理料について

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こんにちは。デルマ侍です。

今日もお読みいただき本当にありがとうございます。

 

今日はバイオ製剤の指導管理料 診療報酬について勉強します。

 

自己注射製剤 指導管理料

 

ここでいう自己注射製剤で皮膚科領域のものは、

バイオで自分で注射が可能 自己注射可能な製剤を医師が処方、指導するときにとれる加算となります。

例えば、ヒュミラやデュピクセントといった製品が対象になります。

実際にお金のことをみていきましょう。

 

在宅自己注射指導管理料(月1回)

1  複雑な場合(間歇注入シリンジポンプを使用している場合) 1,230 点

2 1以外の場合

イ 月27回以下の場合 650点

ロ 月28回以上の場合 750点

 

皮膚科領域では基本的に 650点になると思います。

 

また、

 

+導入初期加算(3月を限度) 580 点

+バイオ後発品導入初期加算(バイオ後発品の初回処方から3月を限度) 120点(新設)

在宅自己注射指導管理料(情報通信機器を用いた場合)(月1回)(要届出) 100 点(新設)

 

の加算もあります。

特に

情報通信機器を用いた場合 はオンライン診療が開始となり追加となった加算で、

今後も出題される可能性があります。

 

ここで問題です。

バイオ後発品はなんというでしょうか?

ジェネリックではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バイオシミラー

ですね^^

 

 

おわりに

バイオの自己注射の点数については、まだ過去問でていません。

高額療養費などについては2021年聞かれていますので、

note.com

自己注射についても勉強していきます。

 

お読みいただきありがとうございました。

診療報酬について

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デルマ侍です。

 

皮膚科って、総合病院勤務の先生はお分かりかと思いますが、

他科受診のついで受診、多すぎませんか・・・

内科のついで、整形外科のついでなどなど

しかも処方を希望するのはヒルドイドソフト軟膏だけとか・・・

正直うんざり。毎日。

ついで受診なくしていきたいです。

 

そういえばついで受診のときって、

病院側の収入ってどうなっているのでしょうか?

 

外来の再診料

 

外来の再診料金は、2科目まではとれることになっています。

3科目以上はタダ働き。

少なくとも3科以上を同日にかかりたいときで緊急性がないときは断りたいですよね・・・。

皮膚科ではほとんどその日にみないとだめ、ってこと正直少ないと思うのですが・・・。

 

基本料金は

外来診療料(一般病床200床以上の病院)  74点

同日2科目外来診療料           37点

 

となっています。

3科目以上のことは記載されていないので、点数はとれないと思います。

 

ややこしいですが、

外来診療料は、紹介率の低い病院で  他医療機関へ紹介したが当該病院を受診した場合

 外来診療料      55点

同日2科目外来診療料 27点

となっています。

 

複数受診した際の1科目、2科目がどの診療科になるかは、同日の各科のコストの高い順で決まります。

検査や指導料などが多か高い科が優先されます。

正確にいえば病院の収益的にはあまり関係がなく、年度、月別でみる各診療科ごとの売上で反映されるだけで、

3科目であっても実施された処置コストは患者は支払います。

 

例えば、

整形外科 同日MRI 、処方

内科 処方、血液検査

皮膚科 処方、ダーモスコピー

であれば、

再診料は2科分の74点、34点が加算、他処方箋代、MRI代、血液検査代、ダーモスコピー処置コストが算定されます。

科ごとの売上が月ごとなどで発表される病院も多いかと思いますが、この場合皮膚科の売上はダーモスコピー分で計算され見劣りするのではないでしょうか。

 

外来の基本再診料については、今まで皮膚科専門医試験で問われたことはありませんが、

臨床をやっている上では押さえておくべきでしょうか。

 

おわりに

お読みいただきありがとうございました。

保険診療点数に関する過去問をまとめて解説しています。

似たような問題は、年度別に解くのではなく、分野別に解くことをおすすめしています。

 

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noteでも皮膚科専門医試験対策情報を発信中です。

 

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いつもありがとうございます。

保湿剤から塗るべきか、ステロイドから塗るべきか

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こんにちは。

デルマ侍です。

新年になりました!今年もどうぞよろしくお願いします!!

年末いろいろばたばたしておりまして・・・

2021年令和3年度の皮膚科専門医試験の解説集を作成したあと、ばたんきゅうしておりました。色々と更新が滞っており申し訳ありません。

今年も頑張って参りますのでどうぞよろしくお願いします!2回目!

 

今日は外用剤の塗り方について

 

保湿剤から塗るべきか、ステロイドから塗るべきか

保湿剤から塗るべきか、ステロイドから塗るべきかは永遠のテーマのようにもみえて

正解はありません。

どちらでも関係がないとされています。

学術的な言い方をすれば

「軟膏の外用する順序は、全身性、局所性における副作用に有意差がない」

とされています。

ただしデータででているのはマウスレベル。

全身性はステロイドの皮下吸収から全身に回った際への体重、臓器重量に対する影響をみており、

局所性では、皮膚の菲薄化の有無 についてみています。

 

保湿剤を先に塗ると後からぬった薬が染み込まない?

保湿剤を先に塗ると後からぬった薬が染み込まないのではないか。

患者さんにおいてはこのようなことをおっしゃられる方いますが、

どちらを先に塗っても、透過には関係がないとされています。

 

保湿剤を先に塗った後、ステロイド外用を塗る

それでは多くの皮膚科医はどうしているか。

保湿剤を先に塗った後、ステロイド外用を塗る

先生が多いように思えます。

湿疹部などが局所的である場合、

ステロイドを局所的に塗ってもらうために、

先に保湿剤で皮膚のコンディションを整えたのち、要所要所にステロイドをぬる。

先にステロイドを塗ったのちに保湿座をぬると、正常な皮膚へも塗り広がるのではないか、という先生も多くおられるかもしれません。

結果このような指導をする先生が比較的多いのではないか、と思いますが、

逆でも問題がありません。

 

おわりに

お読みいただきありがとうとざいました。

2021年皮膚科専門医試験

2021-1

皮膚科専門医試験解答

汗腺について正しいのはどれか。2 つ選べ。
l.エクリン汗腺は毛嚢に開口する。
2.アポクリン腺は掌蹠に分布する。 
3.アポクリン腺は断頭分泌により発汗する。 
4 エクリン腺による発汗はコリン作動性である。
5.エクリン腺の発汗は性ホルモンにより調節される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021-1

皮膚科専門医試験

解答 34

モイゼルト軟膏新発売

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デルマ侍です。

今日は、モイゼルト軟膏について。

 

モイゼルト軟膏

 

モイゼルト軟膏

一般名:ジファラミスト

 

作用機序は

ジファミラストはホスホジエステラーゼ(PDE)4の活性を阻害です。

名前もアプレミラスト(オテズラ)に似てますね。

(アラミストは点鼻薬〜)


PDE4は多くの免疫細胞に存在し、cAMPを特異的に分解する働きを持ち、
本作用機序に基づき、炎症細胞の細胞内cAMP濃度を高め種々のサイトカイン及びケモカインの産生を制御することにより皮膚の炎症を抑制します。

 

添付文書

モイゼルト軟膏の添付文書をみてみましょう。

 

皮膚科専門医試験対策note

添付文書

 

試験対策としての読み方の確認をしていきます。

まず、禁忌 

禁忌はいつもの(過敏症)しかありません。

ここに「妊婦」とか、特定の疾患が入ってこないか確認です。

妊婦は禁忌ではないですね。

ただし、できれば避妊、使用しない、といったようです。

 

組成

1%と0.3%があります。

小児でも1%が使えることがわかります。

 

用法用量

成人、と小児、としか書いてありません。

何も書いていないときは、小児は、7 歳以上、15 歳未満です。

成人が15歳以上なので、7歳以上が添付文書上の基本使用年齢ということになります。

こんな記事も書いています。

 

dermasamurai.hateblo.jp

 

ただし、注意項目で

「小児等低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない」

としてしか書いておらず、正確には2歳から6歳はグレーゾーンです。

 

こちらもご覧ください。

 

https://www.pmda.go.jp/files/000218448.pdf

 

ただ、解釈としては、モイゼルト軟膏も2歳から使用可能なようです。(と聞きました。)

 

メーカーに文句言いたいぜ。

 

同じアトピーの外用薬である、プロトピック軟膏0.03%小児用では、

2歳以上からの、年齢別の用法用量の記載がしっかりあります。

 

この2つを見る限りは、プロトピックは2歳児に処方しても保険査定がくることはありませんが、モイゼルト軟膏は保険審査の先生によっては切られる(返戻をくらう)可能性がありますね。

 

こういった点については、今後モイゼルト軟膏の使用可能年齢が引き下げられる可能性も十分にありますが、

 

モイゼルト軟膏の用法用量が「小児」のままで、年齢ごとの用法用量の指示がプロトピックのように細かくなければ、

皮膚科専門医試験で出題される可能性があるかもしれませんが。

 

ひっかけになりますからね。

 

注意

妊婦は注意喚起のみで、禁忌ではありません。

塗布量は、皮疹の面積0.1m2あたり1gを目安 も記憶

副作用はあまり重篤なものはなさそうだということがわかります。

 

1日投与量の制限は特にありません。

1年間は2週間分しかだせませんが。

 

 

おわりに

いかがでしたか。

添付文書は普段の診療から、皮膚科専門医試験対策までとっても重要なものになっています。

こんな記事も書いています。

 

dermasamurai.hateblo.jp

 

お読みいただきありがとうございました!感謝感激!

 

 

 

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