ムカデ毒の話 皮膚科専門医試験に出題あり
ムカデ
専門医試験対策 ムカデについてです。過去問で出題があります。
過去問:2019-選択肢46
詳しく見ていきましょう。
トビズムカデ
日本で多く見られるムカデです。それがトビズムカデ。
学名: Scolopendra subspinipes mutilans
・オオムカデ目・オオムカデ科
・大きさは10センチ程度
・北海道以外日本全国にいて、湿った枯れ葉などの下に生息し、寿命は6年ほど
・アナフィラキシーをきたすこともあります。
過去問
トビズムカデは、2019-46の選択肢に出題あり。
アナフィラキシーを最も生じないのはどの虫か?という問題でしたので、トビズムカデはアナフィラキシーを起こしうるので正解にはならず。
なお、この問題は正答者が少なかったことが発表されています。(正答率13%)
答えはクマバチで、夏秋先生の本や、にっぴかいしにも、「アレルギーをきたしにくい」とはっきり書いてある。
にっぴかいしに載ってるものは!でる!
→各問題の正答率については、いくつかの設問に関しては公表されています。
こちらご覧下さい。
ムカデ毒にはヒスタミンが含まれる
ムカデ毒は、ヒスタミン以外にもセロトニンを含むとも言われていましたが、夏秋先生の分析ではセロトニン、ブラジキニンは検出されなかったようです。
ゲル濾過高速液体クロマトグラフィーで分析すると、多くの高分子ペプチドも認められたようです。
ムカデの毒は、即時型と遅延型、両方のアレルゲンが含まれる可能性が示唆されています。
また、蜂毒との交叉が指摘されていて、ムカデに噛まれたことで初回感作し、蜂刺傷の初回でもアナフィラキシーを起こす可能性があります。逆も然りで、蜂に刺された際に感作し、ムカデに初めて噛まれた時にアナフィラキシーをきたす可能性もあります。
トビズムカデについてはこんな記事も書いています。
参考文献
Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎―皮膚炎をおこす虫とその生態/臨床像・治療・対策
夏秋優 先生
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