デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

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診療明細書 病院・クリニックでの会計の内訳について

診療明細書について

 

月末にレセプトチェックして病名もれ、コスト取り忘れがないかチェックすると思いますが、

それ以外にもそもそも患者さんからどんなふうにお金をいただいているか、その内訳について詳しい先生は少ないのではないでしょうか?

 

お会計の時に、診療明細書と言って、細かい内訳を会計事務から患者さんに渡しています。

 

一昔前はこの明細書にもお金がかかっていました。2010年4月から「明細書」の無償発行が原則義務化になり、患者が希望すれば発行してもらえる仕組みになっています。特に何も言わなくても全員に配っている医療機関もあります。

 

初・再診料

初・再診料は診察料のことです。医師の診察があった場合のみかかります。医師の診察がなく、血液検査のみ、CT検査のみ、などの受診日にはタダです。
初回(初診)と2回目以降(再診)、時間帯などで変わってきます。夜間などは特別料金(特別加算)がかかっています。

 

初診料 288点

再診料 73点 (ただし、200床以上の病院は54点)

 

医学管理料

特定の疾患に対し、医師が指導・管理を行った際に徴収される金額です。基本的に病名とその疾患に対しての処方があればコストをとります。

皮膚科特定疾患指導管理料や、在宅自己注射指導管理料、特定疾患療養管理料などがここの項目に該当します。

 

皮膚科では、じんましん、やアトピーなどが対象です(皮膚科特定疾患指導管理料)。糖尿病の患者さんだと、インスリンの注射を行っている方は、自己注射の管理料などが発生します(在宅自己注射指導管理料)。

また、開業医や200床より少ない病床数の病院を受診した際にも管理料が発生します。(特定疾患療養管理料)

 

大学病院などの「特定機能病院」と、病床数200床以上の「地域医療支援病院」では、かかりつけ医からの紹介状がない場合、初診5,000円、再診2,500円以上の選定療養費が義務づけられています。税抜き価格で、税金がかかります。この値段が最低料金で、病院により、さらに高い値段をつけることもできます。

なんと、渋谷区の日本赤十字医療センター、東京大学病院はこの選定療養費が初診で11000円(税込)です・・・

もちろん保険は効きませんよ。

11000円+保険診療(1-3割負担)となります。

女子医大病院は初診8800円(税込)、東京医科歯科大学病院は初診8200円(税込)、慶應病院は初診7700円(税込)、

 

さらに調べると、聖路加国際病院は初診5500円、再診2750円(税込)と最低料金でした。

(東大病院の再診の選定療養費は4130円)

こういった大病院では、「緊急性を要しない(いわゆる軽症の)患者さんの時間外受診」には、時間外選定療養費というのも徴収され、5500円(消費税込)以上かかります。

軽症かどうかは、救急外来受診後に入院しなかった場合はこの料金が徴収されます。

渋谷区の日本赤十字医療センターでは時間外選定療養費も11000円かかります。

 

投薬

処方箋料は1-6種類のお薬の処方の場合68点、7種類以上は40点です。

 

特定疾患に対する薬剤を、1回の処方につき28日以上処方された場合に、月に1回のみ65点の加算となりますが、開業医か小さい病院(200床未満)では特定疾患処方管理加算1として、18点、お薬を28日以上の処方された場合は、特定疾患処方管理加算2として、66点

 

ほかにも、

乳幼児加算として、処方 箋の交付1回につき3点を所定点数に加算

 

処方箋料は院内処方の場合、内服薬6種類以下で42点、内服薬7種類以上で29点、院外処方の場合は、内服薬6種類以下で68点、内服薬7種類以上で40点となっています。

ややこしいですね。

精神科受診の場合はまたもっとややこしいです。

 

特定疾患

特定疾患とは、

喘息、高血圧、糖尿病、心不全、脳血管障害、肺気腫

など、厚労省が定めた特定の疾患になります。

疾患一覧は古いものしか見つかりません・・・しろほん見れば載っているかな。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/dl/index-045.pdf

 

1点 10円

3割負担〜1割負担などなど

(ちなみに、10円未満は四捨五入を行うこととなっています)

 

 

診療報酬を調べたいとき

しろぼんネット

shirobon.net

や、

今日の臨床サポート

clinicalsup.jp

 

を見ています。

 

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まとめ

診療報酬のこういった基本的なものはでないと思うのですが、

皮膚科に特化した処置の点数がどうとか、適応疾患がどうとかは、過去問にでていますので、さらっとこの仕組みについては学んでおいても損はないと思います。

 

もう少し重点のみをまとめた簡潔版はこちら

note.com

 

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