デルマ侍です。
血液中の白血球について。
皮膚科として押さえておくべき、生態について、まとめていきます。
好酸球
好酸球は骨髄で成熟
異常時に組織に浸潤
末梢血の中で約30時間体循環後組織に移行し、数日で細胞死
血中半減期は6-12時間
血中好酸球は朝に少なく、夜間に多い
→夜の方がかゆい患者が多いことの一因
好中球
好中球は骨髄で成熟
骨髄から血中にいるのは7時間ほど
組織に出ると寿命 2日以内に死ぬ
白血球の中で最短命
白血球の中で最も速く血管から出て組織に移動する
単球か組織球に貪食される
好塩基球
好塩基球は骨髄で成熟
異常時に組織に浸潤する 創傷、ケロイド、痒疹などでも重要な役割を果たす
T細胞リンパ球
T細胞リンパ球は、正常皮膚にもパラパラと存在
血管周囲にメモリーT細胞
血管外での生存期間が長い
好中球よりゆっくりのため、移動中(走化中)の姿も見られる
密なリンパ球浸潤は、腫瘍や異物、抗酸菌を想起する
B細胞リンパ球
B細胞リンパ球は数ヶ月から数年の寿命
形質細胞
形質細胞はB細胞リンパ球から、抗体を産生するために分化した最終段階
形質細胞の寿命は2週間
血管外では2-3日の寿命しかない
肥満細胞
肥満細胞マスト細胞
造血幹細胞に由来
前駆細胞として循環血中を経由した後,浸潤した組織において最終的に分化する
寿命は(週〜)月単位
マウスでは80-120日
過去問
肥満細胞の寿命についての過去問がでていました。
他の細胞の寿命もチェック。
肥満細胞についての過去問はこちら
2020-11