新型コロナワクチン ワクチン接種前にアレルギーの予測ができるか
患者さんにこんなふうに質問されることはありますか?
「先生、私はコロナワクチンの予防接種を受けても大丈夫なんでしょうか?」
そんなふうに聞かれることも増えてきたんじゃないでしょうか。
正直やってみないとわからない、と思いますが、
もう少し掘り下げてみます。
患者の既往歴の確認
特に原因が特定されていないものがないか、ですよね。
コロナワクチンのアレルギーに関しては、
添加物のPEGによるものである可能性がもっとも考えられています。
ファイザー(コミナティ)とモデルナ社のワクチンにはPEG2000使用されているます。
また、アストラゼネカ社のワクチンには、ポリソルベート80が添加されています。
アナフィラキシーがあっても、たとえば、えび、とか蜂、など
原因がわかっていれば問題なし。
コミナティをはじめとしたmRNAワクチンとの交差も言われていません。
そのため、アレルギー反応、接触皮膚炎、アナフィラキシーなどがないか確認し、
なかでも原因がわかっているかどうか。
接触皮膚炎をきたしたことがある化粧品の中にPEGが含有されていたら、
メーカーに取り寄せて成分パッチをすることを検討 してもいいかもしれません。
PEG単体での成分は鳥居などでは販売されていないと思いますし、
成分取り寄せのパッチが現状でしょうか。
PEGに関する特異的IgEはまだ検査ができません。
海外での患者のアレルギー歴
コロナワクチン接種時アナフィラキシー
コロナワクチン接種でアナフィラキシーを起こしたひとは、
過去にどのような薬剤でアナフィラキシーを起こしたか、
というと
狂犬病、インフルエンザA[H1N1]、季節性インフルエンザやその他のワクチン、造影剤(ガドリニウム系、ヨウ素系、不特定静注)、輸液製剤、サルファ剤、ペニシリン、プロクロルペラジン、ラテックス、クルミ、木の実、クラゲ、など、
と報告されています。
多種多様です。
事前に予測することは難しい
PEGのIgEでもあれば血液検査ですこし予測できるかもしれませんが、あっても確実でないし、まして、ない。
現状ではやってみないとわからないとしか言い切れないですが、知識を持った上でのぞめば
より対応しやすいかと思います。
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