新型コロナワクチンとPEG
コロナワクチンに使われているPEG
PEG・マクロゴールはいろんな薬剤、化粧品などの日用品に含まれています。
今現在医療従事者から高齢者へ接種がすすんでいるコロナワクチン。
今日本で接種が進んでいるのはファイザー社のコミナティ。
コロナワクチンに関連するアレルギーは、添加物として含まれているPEGによるものではないか、とされています。
今のところPEGの特異的IgEは確立されていないので、
事後精査は、PEG含有の化粧品、日用品などでかぶれた患者を対象にして、PEG含有の商品のメーカーに問い合わせて、成分パッチテストなどで行う感じになるでしょうか。
請求多そうですが。
PEGってなに?
・PEG はマクロゴールとも呼ばれるエチレンオキシドと水の付加重合体
・分子量によって分類される
PEG20とかPEG80とか、分子量によって表記されます。
マクロゴールとも言いますが同じ種類の物質です。
新型コロナワクチン各メーカーごとの含有PEGの種類
・ファイザー(コミナティ)とモデルナのワクチンには分子量 2000 g/molのPEG2000使用されている
・アストラゼネカ社のワクチンには、ポリソルベート80が添加されている
・ポリソルベート80もPEGと交差反応性を持つ
新型コロンワクチンで今後日本に流通予定の3社はどれもPEG系が含有されています。
また、ポリソルベートとPEGも抗原が似ていて、交差します。
PEGアレルギーがわかっている方や疑わしい場合はどちらもアレルギーが出る可能性があります。
ただ実際にこれまでにPEGアレルギーと診断されている人は少ないと思いますので、
新型コロナワクチンでアレルギー反応が出た場合はPEGを中心にこれまでのアレルギー歴、主に日用品・化粧品などでのかぶれのエピソードがないか、など問診をとる流れになると思います。
新型コロナワクチン接種時のアレルギー対策について
日本アレルギー学会は、
新型コロナワクチンのアレルギー対応時の対応について以下のように提言されています。
日本アレルギー学会より引用
抗ヒスタミン薬の中ではPEGを含有している薬剤がかなりありますので、注意です。
PEGを含有していない抗ヒスタミン薬
ルパフィン、ビラノアと、各種OD錠です。
内服時間に指定のない、ルパフィンがおすすめです。
別記事にまとめています。
まとめ
コロナワクチンに含まれているPEGについてまとめました。
ファイザー、アストラゼネカ、モデルナ3社ともPEG系をすべて含むことは理解します。
アナフィラキシーがおきたときには。対応の仕方をまとめました。
コミナティの成分について、こちらで解説しています。
コロナワクチン接種時にアレルギー疑いの症状がでて、皮膚科に精査依頼がきたらどうするか。現状でできることを考えまとめました。
コロナワクチンの頻度について、まとめました。