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医師国家試験の皮膚科の問題

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医師国家試験 皮膚科

 

医師の国試の皮膚科の問題が面白かったので取り上げてみます。

お読みいただくと、このポイントが習得できるようになっています。

 

・皮膚表面が平滑なできものと平滑でないできものの違い

・湿疹とじんましん 見た目はどっちも赤い。触った時にざらっとするのはどっち?

 

では問題をみてみましょう。

 

114E19

第114回 E問題 19問目 - 114E19 114E 必修問題

診察所見 触診上、皮膚表面が平滑なのはどれか。

a. 脂肪腫

b. Bowen 病

c. 尋常性疣贅

d. 脂漏性角化症

e. ケラトアカントー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 答え

答えはaの脂肪腫です。

国試勉強中の学生のあなた。脂肪腫は実習でみたことがありますか?

皮膚科医の先生は、学生さんや初期研修医の先生にもう少し詳しい説明を求められた時に説明できますでしょうか?

 

解説

表面が平滑→さわってつるつる、ということは

表皮に変化がないことと同義語です。

過角化と表皮肥厚があると表面がさわってざらっとします。

c尋常性疣贅d脂漏性角化症はざらざらした腫瘍です。

Bowen病は表面に鱗屑をつけることが多く、表皮変化を伴います。

ケラトアカントーも過角化を伴うことが多くまた、皮膚から外表に突出した腫瘍です。

 

それに比べて脂肪腫は、皮下にある腫瘍のため、表皮には変化がなく、さわっても表面がつるつるしています。

 

さわったときにつるつるしているか、ざらざらしているか、は

表皮に変化をもたらす疾患かどうか

がポイントになってきます。

 

腫瘍以外の炎症性疾患でも

これは腫瘍以外でもいえて、

蕁麻疹はぼこっとしていますが、さわっても表面つるっとしているはずです。

真皮の浮腫が中心の病体で、表皮には変化を来さないからです。

かわりに、湿疹は皮膚表面がざらっとしたり、ぼこっとしたり色々しています。

表皮に海面状変化があったり、角層の過角化、錯角化、表皮の肥厚があるからです。

 

まとめ

 

・皮膚表面が平滑なできものと平滑でないできものの違い

皮膚の表面 表皮に変化があるか、ないか の違いからなることがわかりました。

 

・湿疹とじんましん 見た目はどっちも赤い。触った時にざらっとするのはどっち?

 

触った時に表面がざらっとするのは湿疹です。

 

またお読みいただければ幸いです。

国試もやってみるデルマ侍。

 

 

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