デルマ侍です。今日は救急外来や一般診療の外来でみることがあるかもしれない、
猫ひっかき病 について書いていきます。
猫ひっかき病
ねこひっかき病 猫 ネコ
cat-scratch disease,cat-scratch fever
グラム陰性桿菌Bartonella henselae 感染症
若年者に好発する.
ネコに咬まれる,舐められる,引っかかれる,あるいはノミによる媒介で感染する.
特に子猫がリスク高
臨床経過
数日〜 2 週間の潜伏期
感染部位に直径 3 〜 5 mm の紅色丘疹や小水疱が出現
1 〜 3 週後には所属リンパ節が有痛性に腫脹し、ときに膿瘍化
発熱や頭痛などの全身症状を伴う場合がある.
合併症
まれ。
3%以下に中枢神経(脳症、脊髄炎) 肝肉芽腫、眼症状
治療
自然に治ることも多い
数週〜数か月で自然治癒
遷延する場合はセフェム系やテ トラサイクリン系,マクロライド系などの抗菌薬を内服する.
治療例:
アジスロマイシン(ジスロマック) 5日間
初日500mg/日、分1
2日目〜4日目 250mg/日分1
猫咬傷とは別
猫ひっかきと猫咬傷は別です。
起因菌もわけて覚える。
動物シリーズ
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