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イミキモド(ベセルナ)のサイトカイン

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イミキモドとサイトカイン

以前Twitterでのイミキモドの機序について「いろんなサイトカインを介して」とざっくりすぎる発言をしてしまいました。以前の私のツイートとそのリプへのアンサー記事になります。

 

 

イミキモドがTLR-7を介して自然免疫系を不活化して、日光角化症や尖圭コンジローマへの治療効果をもたらします。

TLR-7については過去問の出題があります。

 

 

2016-80

イミキモドが結合する分子はどれか.
1.TLR7

2.TNFα

3.NF-κB

4.MyD 88

5.IL-12/23 p40

 

答え1

 

同じ問題がでてしまったら、確実に正答率が高いので、必ず押さえておきます。

他、どんなサイトカインが絡んでくるのか。

 

2011-81

イミキモド(ベセルナクリーム)外用により 抗ウイルス作用を発揮するサイトカインはどれか. 1 つ選べ.

1.IL-1

2.TGFβ

3.GM-CSF

4.Interferon-α

5.Interferon-γ

答え4

 

臨床試験でわかっていること

実際の人では

尖圭コンジローマでは、塗布した疣贅部位のIFN-α、IFN-γ等のmRNA量が増加

日光角化症病変では、CD4、CD8、CD86/CD11c及びTUNEL等の陽性細胞数が増加
さらに、TLR遺伝子など自然免疫系の賦活化、ナチュラルキラー細胞及びT細胞の活性化並びにアポトーシスに関連する遺伝子の発現が増加

 

また、in vitroでは

イミキモドはIFN-α、TNF-α、IL-12、IFN-γ等の種々のサイトカイン産生を促進

in vivoでも、マウスでIL-2の産生促進 

が示されています。

(TUNELはアポトーシスをしている細胞で陽性になります)

 

 

皮膚科専門医試験対策で押さえておくポイント

ややこしくてこんがらがるので、ポイントで勉強します。

・ベセルナは単球・樹状細胞のTLR7に結合

2つの機序で効く

① IFNαを介してウイルス増殖抑制をする

IL-2 IL-12 INFα TNFαを介して細胞性免疫を賦活化させる

 

皮膚科専門医試験過去問でよくでるサイトカイン

直近でよく出ているのは

IL-4 IL-5 IL-13 IL-17 IL-31 IL-36

あたりが多いです。

サイトカインに関して過去に出題された皮膚科専門医試験の過去問をまとめて解説しています。

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おわりに

お読みいただきありがとうございました。

noteもやっています!

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皮膚科専門医試験 2020年令和2年度の過去問解説解答集はこちらからご覧ください。

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