保険診療報酬の過去問について
デルマ侍です。
皮膚科専門医試験対策の記事です。
保険診療報酬、保険点数の過去問多いですよね。 あと、途中で診療報酬改訂があったりするので、過去問を解く時に混乱することもあります。
今日は過去問を解説しようと思います。
2015-90問題
保険診療・請求について正しいのはどれか.
1.ストーマ処置は入院中の患者のみ算定できる.
2.DPC 採用施設でも入院患者の皮膚科軟膏処置は算定できる.
3.胼胝・鶏眼処置は月 2 回まで算定できる.
4.足底は露出部位に含まれる.
5.皮膚膿瘍などの切開術は切開した長さで請求する.
答えは4です。
解説
まず、2011年までの保険点数で考えると、正解は1つもありません。どれも間違い。
足底が露出部になったのは2012年からで、それまでは靴で隠れるからなのか、よくわかりませんが、非露出部でした。
そして出題時の2015年には3の選択肢は×でした。
当時は鶏眼・胼胝の削りは月1回までの算定でした。
2018年から月2回の算定になっています。
ややこしいですね・・。
5の選択肢も頻出です。
切開した長さで算定するのではなく、もともとの膿瘍などの大きさで算定します。
保険診療の問題では、注意書きの部分も大事。
皮膚切開術 保険診療
K001 皮膚切開術
1 長径10センチメートル未満 570点
2 長径10センチメートル以上20センチメートル未満 990点
3 長径20センチメートル以上 1,770点
(1) 長径 10 センチメートルとは、切開を加えた長さではなく、膿瘍、せつ又は蜂窩織炎等 の大きさをいう。
(2) 多発性せつ腫等で近接しているものについては、数か所の切開も1切開として算定する。
ケーコード Kコードとは
話はやや脱線しますが、患者さんから保険屋さんにケーコードを聞いてこい、と言われた、
などとお話されたことはありませんか?
ケーコード Kコードとは、この保険診療報酬の本やサイトにかいてある、K001などのことです。
皮膚、皮下、粘膜下血管腫摘出術(露出部)はK003 ですね。
Kコードが皮膚科専門医試験で問われたことはないし、今後もでないとは思いますが、時々患者さんから聞かれたりすることがあると思います。
自分も初めのころはなにそれ?でした。
おわりに
保険診療報酬、保険点数に関する出題は年に数題でています。
年次が古い過去問については、今の知識だと正解にたどり着けない問題もありますが、該当する問題も詳しく解説しています。
ご覧ください。
2020年度皮膚科専門医試験の解答解説集はこちらで公開中です。
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