新型コロナワクチン 過去にワクチンでアレルギーがでた場合は
デルマ侍です。
新型コロナワクチン接種が始まり、進んでいます。
患者さんから聞かれることも多いのではないでしょうか。
本日は、過去に別のワクチンでアレルギーの既往がある場合、特にどのワクチンを注意しなければいけないのか、について。
以前PEGについて書きました。
ワクチン接種後のアレルギー反応に対して抗ヒスタミン薬を処方する場合はPEGを含まないものがいいと思います。
急性期の対応についてはこちら。
ポリソルベートを含むワクチン
ポリエチレングリコールと交差反応性をもつと言われているポリソルベートを含むワクチンは以下と挙げられています。
・沈降 13 価肺炎球菌 結合型ワクチン(プレベナー13)
・インフルエンザ HA ワクチン「第一三共」
・組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様 粒子ワクチン(ガーダシル)
・乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン(エンセバック)
・5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン (ロタテック)
・不活化ポリオワクチン(イモバックス) 等
これらのワクチン接種後、特に即時型のアレルギー反応の既往歴が明らかな場合は、 接種要注意者に該当する可能性があります。
ただし、ここに関しても絶対的な禁忌ではなく、医師と患者が相談の上、接種は可能です。
しかし、院内待機を30分と増やすなどして、なにかアレルギー反応がでないか、速やかに対応する必要があります。
ワクチン以外にも、過去にPEG関連の即時型アレルギーが疑わしい場合も、接種禁忌ではない、と厚生労働省はしています。
厚生労働省HPより「PEGに似た構造を持つポリソルベート(※2)に対して重いアレルギー反応を起こしたことがある方への接種は、以前は禁忌とされていましたが、現在は、専門医による適切な評価と重度の過敏症発症時の十分な対応ができる体制のもとに限り考慮できるとされています(2021年3月3日時点)。」
おわりに
情報が多く、ややこしい状況が続いていますが、
必要な情報はキャッチして、患者さんにも説明していきたいと思います。
一般の方むけに簡単に、こんな記事も書いています。
noteもやっています。
お読みいただきありがとうございました。
参考文献:
アレルギー反応が心配されている、ポリエチレングリコール(PEG)やポリソルベートが含まれる医薬品にはどのようなものがありますか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000786248.pdf
海外では、アレルギーのある人は接種を受けていますか。アレルギーのある人は副反応が起きやすいのですか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省