デルマ侍です。
今日は皮膚科のカルテでよく登場する略語について解説します。
皮膚科をポリクリで回る学生さん、初期研修医、皮膚科なりたての学年が若い専攻医の先生、皮膚科を担当される看護師さんむけです。
それではいきましょう。
病気の名前
AD アトピー性皮膚炎
AK 日光角化症
AP アナフィラクトイド紫斑病
最近はIgA-Vとも
内科だと狭心症Angina pectoris: AP
BCC 基底細胞癌
CD 接触皮膚炎
DIHS 薬剤性過敏症症候群Drug-induced hypersensitivity syndrome
日本での大家の塩原先生たちはDiHSと表記されています
EM 多型紅斑
EMPD 乳房外パジェット病
FDE 固定薬疹
LMDF 顔面播種状粟粒性狼瘡
HZ 帯状疱疹
NCN 色素性母斑
PF 落葉状天疱瘡
PV 尋常性天疱瘡
(尋常性乾癬もPVですが、カルテで略すときはPVは天疱瘡が多い)
PLEVA 急性苔癬状痘瘡状粃糠疹
PPP 掌蹠膿疱症
SCC 有棘細胞癌
SK 脂漏性角化症
SL 老人性色素斑
SJS スティーブンスジョンソン症候群
SjS シェーグレン症候群
(おんなじ略語ですが、jの小文字大文字で見分けてます)
VV 尋常性疣贅(いぼ)
検査、治療
nbUVB ナローバンドUVB
PT パッチテスト
ODT 密閉療法(ボチなどのこと)
蛇足 APについて思うこと
IgA血管炎はなんだかんだAPえーぴーとか、アナフィラクトイド、ってまだいっちゃうのよね。
でも試験ではきっともう其の名前は出ないのだろう・・・
血管炎とかも人の名前ではなく病態で呼ぶようになってきています。他の疾患も。
過去問で
2012-33
ヘノッホ・シェンライン(Henoch-Schönlein)紫斑病の徴候でないのはどれか。1 つ選べ。 1.Acute abdomen 2.Acute scrotum 3.Acute pancreatitis 4.Acute thrombocytopenia 5.Acute hemorrhagic edema
なんて問題があったのだが、こういったのもでなくなるのかな・・・。
Acute scrotumは急性陰嚢症ですが、急性陰嚢症を呈したIgA血管炎の1例なんて報告もあるにはあります。
Heparin-induced thrombocytopenia during IgA vasculitis: a case report
って報告もありますが、この症例はHITであって、IgA-Vではthrombocytopeniaはあまりみられません。
pancreatitisは珍しいもののたまにあるようです。
答えは4 脱線しましたね。
HITとか懐かしくすら感じてしまう・・・
おわりに
いかがでしたか?
お役にたてれば幸いです。
他にもあの単語、カルテでよく見るんだけど・・・というのがあったら、Twitterで教えてもらえるとうれしいです。
noteもやっています。色々書いています。暇つぶしにいかがですか。