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ステロイド骨粗鬆症と皮膚科専門医試験

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デルマ侍です。

骨粗鬆症ステロイド大量投与する皮膚科医は、内科・整形外科医でないにしても、関わってしまいます。

皮膚科専門医試験の過去問でこんな問題がありました。

 

 

過去問

皮膚科専門医試験の過去問をみてみます。

 

2019-68

ステロイド骨粗鬆症の予防に使用される経 口ビスホスホネート薬のうち週 1 回服用するのはど れか.2 つ選べ.

1.アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマックR・ボナロンR)5 mg

2.アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマックR・ボナロンR)35 mg

3.リセドロン酸ナトリウム水和物(アクトネルR・ベネットR)17.5 mg

4.リセドロン酸ナトリウム水和物(アクトネルR・ベネットR)75 mg

5.ミノドロン酸水和物(リカルボンR・ボノテオR)50 mg

 

投与間隔の違い

骨粗鬆症のビスホスホネート製剤(BF)には

毎日内服、週一内服、月1内服

があります。わかりづら。

 

アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマックR・ボナロンR)は、5 mg毎日、35mg週1

月一点滴の900μg製剤もあります。(ステロイド骨粗鬆症推奨度A)

(ボナロン®点滴静注バッグ900μgなど)

ボナロンには35mgゼリー製剤がありますが、フォサマックにはありません。

 

リセドロン酸ナトリウム水和物(アクトネルR・ベネットR)は、2.5mg毎日、17.5 mg週一、75mg月1です。(ステロイド骨粗鬆症推奨度A)

 

ミノドロン酸水和物(リカルボンR・ボノテオR)50 mgは月1で、1mg製剤が毎日内服です。週一製剤はないようです。(ステロイド骨粗鬆症推奨度C)

 

答えは、

1.アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマックR・ボナロンR)5 mg

2.アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマックR・ボナロンR)35 mg○

3.リセドロン酸ナトリウム水和物(アクトネルR・ベネットR)17.5 mg○

4.リセドロン酸ナトリウム水和物(アクトネルR・ベネットR)75 mg

5.ミノドロン酸水和物(リカルボンR・ボノテオR)50 mg

でした。

ガイドラインは?

ステロイド骨粗鬆症ガイドラインは2014が最新でしょうか。

 

推奨度Aは

アレンドロネート  (フォッサマック と ボナロン)

リセドロネート  (アクトネル と ベネット) 

推奨度Bは

イバンドロネート(ボンビバ)注射

推奨度Cは

ミノドロン酸(ボノテオ、リカルボン)

デノスマブ (プラリア)皮下注

となっています。

2014のガイドラインのためプラリアが低いですが、今はもっと上がっている気がします・・・もう少し最新、専門的な情報が得られたら更新します。

 

おわりに

皮膚科専門医では、「ちゃんとあなたは5年間皮膚科の臨床をやってきましたか?」ということを求めています。

ステロイドを投与したことがある皮膚科医であれば、BF製剤は投与したことが多いとは思いますが、さすがに用量までとは・・・それはいいんじゃないの?と思ってしまいました・・・。

2014年以前はこういった問題は少なくプール問題も多かったのですが、2017-2020年あたりは新しい趣向を取り入れようと出題者側もとても力をいれて頑張っている様子が感じられます。

難しくなっています。勉強を続けます。

 

お読みいただきありがとうございました。

該当する設問を含む解説集はこちらでも公開しています。

 

 

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参考文献:

ステロイド骨粗鬆症の管理と治療 ガイドライン:2014 年改訂版

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