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神経線維腫症、カフェ・オ・レ斑の皮膚科専門医試験過去問

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デルマ侍です。

神経線維腫症、カフェ・オ・レ斑の皮膚科専門医試験過去問についてみていきます。

 

 

 

過去問

皮膚科専門医試験の過去問をみていきます。

 

 

2016-68.

27 歳の男性.孤発性の神経線維腫症 1 型がある.背部に小指頭大から鶏卵大までの淡い青色調の局面を指摘され来院した.皮疹は柔軟で圧すると凹む.上背部の皮疹(図 19a)とその病理組織所見(図19b)を示す.診断として考えられるものはどれか.

1.Cutis laxa

2.Pseudoatrophic macule

3.Atrophia cutis maculosa

4.Connective tissue nevus

5.Pseudoxanthoma elasticum

 

答えは2

NF1の合併症 Pseudoatrophic macule

Pseudoatrophic macule あP391

神経線維種のうち、盛り上がらずに、柔らかい淡青色斑としてふれるもの

blue red maculeともいうようです。

これとは別に、色素斑のうち、有毛性褐青色斑 もあり、硬毛を伴う褐青色斑もあります。

 

過去問

2017-49

カフェオレ斑がみられる疾患はどれか.3 つ 選べ.

1.色素失調症

2.Legius 症候群

3.LEOPARD 症候群

4.Peutz-Jeghers 症候群

5.McCune-Albright 症候群

 

Legius 症候群 は、 SPRED1 遺伝子の異常により カフェ・オ・レ斑、雀卵斑様色素斑を生じるものの、神経線維腫・虹彩小結節・視神経膠腫などの腫瘍性病変の合併はみられず、NF1とは異なる疾患。

また、ガイドラインにも

「RASopathies では Noonan 症候群,Noonan syndrome with multiple lentigines(LEOPARD 症候群),Cardio- Facio-Cutaneous 症 候 群,Costello 症 候 群 な ど で カ フェ・オ・レ斑がみられる場合があり,ときに NF1 と の鑑別を要する」

「McCune-Albright 症候群(色素斑)や Pro- teus 症候群(巨頭症,巨指趾症)などが NF1 の鑑別 にあがる」

 

答えは235

Peutz-Jeghers 症候群は皮丘優位の色素斑を伴うことが特徴的ですが、カフェオレ斑は伴いません。

 

 

カフェオレ斑とNF2がらみでこんな出題もありました。

 

2017-76.

神経線維腫症 2 型(NF2)について正しいのはどれか.2 つ選べ.

1. NF1 に比べ生命予後が悪い.

2. 両側聴神経鞘腫がしばしばみられる.

3. 多発性神経線維腫がしばしばみられる.

4. カフェオレ斑の多発がしばしばみられる.

5. 小 Recklinghausen 斑がしばしばみられる.

 

答え12

NF2に関する出題。

神経線維腫症 2 型(NF2)

1.NF1 に比べ生命予後が悪い. ○

2.両側聴神経鞘腫がしばしばみられる. ○

3.多発性神経線維腫がしばしばみられる. →少数

4.カフェオレ斑の多発がしばしばみられる. →なし、か少数

5.小 Recklinghausen 斑がしばしばみられる.→NF1のこと。直径1cm以下のカフェオレ斑のことを小 Recklinghausen 斑という。

 

NF2神経線維腫症 2 型:

22 番染色体上にある NF2 遺伝子の異常により前庭神経鞘腫,髄膜腫,皮内・皮下の神経鞘腫などを生じ るが,神経線維腫の合併はない。
約 40% の患者にカフェ・オ・レ斑に類似した色素斑が見られるが,通常は数個以下である.

NF1とNFは全く別の疾患であることがわかっている。

両側性聴神経腫瘍は10〜20歳代からみられる。麻痺を起こすこと多い。

 

 

 

該当する過去問はこちらでも解説しています。

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おわりに

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