2014年平成26年度皮膚科専門医認定試験 備忘録
デルマ侍です。
本記事の重要ポイントは、2014年の講評で、皮膚科専門医試験の出題方針が
・日本皮膚科学会雑誌の原著
・セミナリウム
・JDに掲載された症例
・診療ガイドライン
・講習会テキスト
から出題と書かれている点です。
詳しくみていきます。
まずは日程から。
2014年平成26年度皮膚科専門医認定試験
2014年の皮膚科専門医試験は、
2014年8月3日日曜日
場所は東京の都市センターホテルでした。
例年と変わらず。
合格率
受験生は247名
男性97名 女性150名
合格者は男性 73名 女性118名
合格率は合計77.3%
男性75.3% 女性78.7%
受験日は8月で、皮膚科専門医試験の認定は10月1日からです。
支部別の合格率は、
このような記事も書いています。
専門医試験の中身
午前中に筆記試験、午後に口頭試問がありました。
(※2018年を最後に、口頭試問は現在廃止されています)
筆記試験 選択問題86問、記述問題14題
面接問題19題(5カテゴリー) でした。
※ここの年代は毎年各セクションごとの出題数が変わっています。
(問題数は2019年から選択100題、記述20題となっています)
合否の基準については触れられていませんでした。
しかし、口頭試問での「コミュニケーション能力の有無」も評価対象で、「声が小さいあるいは聞こえないのは困ります」と書かれています。
採点除外
1問あり
識別率マイナス 脂腺癌「皮膚腫瘍に関する出題」
日皮会誌 118(7).1247-1252,2008を読んでくださいというメッセージも
なお、ここの講評メッセージからは、
「受験者には筆記試験に1点加点し、満点をそのまま100点とすることにしました」
と書かれていました。
筆記試験では、選択と記述では、配点割合が違うのではないか、との噂もあります(選択1点、記述2点など)が、
このあたりの年度では、1:1 で
記述と選択での点差はないことがわかります。
しかし、最近の専門医試験でも記述と選択に点差がないかどうかは不明、です。
公開されていないので。
まして、
合格基準も、記述と選択で別々のカットオフラインがあるのか、合計点数でのボーダーなのかも不明です。
ただ、侍の個人的な見解としては、
「口頭試問と筆記試験があったときは、おのおのにカットオフがあり、どちらかが著しく悪い場合は不合格」
「筆記試験のみとなった現在は合計得点でカットオフ。点数も1点ずつ同じ」
であると思っています。
(※あくまで個人の見解です)
こんな記事も書いています。
正答率が低かった問題、講評
識別指数マイナスは上記の脂腺癌の問題1問
他、正答率が低かったのは、[CD34陽性となるものを選ぶ皮膚病理の問題]がなんと正答率1.6% 4名のみが正解とのことでした。
識別指数0.4以上は、全体ででは31%、0.2以上が78%
(記述、選択のわけての識別指数についての記載なし)
このような記事も書いています。
皮膚科専門医試験の出題方針
この、2014年平成26年度前後では、数年にわたり、
出題方針について重大なことが書かれています。
・日本皮膚科学会雑誌の原著
・セミナリウム
・JDに掲載された症例
・診療ガイドライン
・講習会テキスト
から出題としました、と書かれています。
また、
「日皮会誌やJDの臨床研究的な論文には注意を払う必要があります」との記載があります。
日本皮膚科学会雑誌の原著、セミナリウム、JDに掲載された症例、診療ガイドライン、講習会テキスト
と書かれていますが、この中で優先して読むべき順に並び替えると、
診療ガイドライン=講習会テキスト>セミナリウム>日本皮膚科学会雑誌の原著>JDに掲載された症例
になってきます。
ここで自分的にやはり気になったのは、
講演会、学会、e-learningが載ってこないんですよね。
文字化したものを目の前にして試験を作っているのでしょう
こんな記事も書いています。
さらに、自分は実際にどんな勉強をして、無事皮膚科専門医試験に合格したのか。
このような記事も書いています。
この上の記事は、実際に受験した当時に自分が行った勉強量ですが、
これに関しては個人的な見解、これまでの試験対策で培った知識をもとに考えると、
コスパを考えるとベストで最低限の勉強法を目指すならば、少し違ってくるように感じます。
また今後記事にしていこうとも思います。
試験委員長
専門医試験委員長は、古川福実先生でした。2015年と同じです。
こんな記事も書いています。
おわりに
いかがでしたか。
お読みいただきありがとうございました。
過去の試験情報も面白いです。
該当する2014年平成26年度の皮膚科専門医試験解説はこちらから。
他の年度の講評はこちらから。
またお立ち寄りいただければ嬉しいです。