爪のトラブルで来院する患者さんがいたら
デルマ侍です。
今日は爪について。
過去にこのような記事も書きました。
爪があたって痛い
爪があたって痛いんです、そんな主訴で患者さんが来院されること、ありますよね。
でもみてみると、巻き爪は軽度、陥入していないし、炎症はおきていない。なんで痛いの?
そんなことありませんか。そんな患者さん、こんな爪ではないですか?↓
実はこれ、onychophosis 爪床角質増殖といいますが、この角質が増えているだけでも痛いのです。
この増えている角質の肥厚をニッパーの先や鑷子、もしくはキュレットでとってあげるだけで、患者さんは痛みから解放されます。
皮膚キュレット|メディカル|商品について|キッチン用品・美容用品の貝印株式会社
Onychocryptosis :Nicole M. DeLauro, BS Thomas M. DeLauro,DPM
DOI:https://doi.org/10.1016/j.cpm.2004.05.009
爪が切れない
爪が切れないんです。なんとかしてください。
そんなふうにくる患者さんもいますよね。
たいていこんな爪。
onychogryphosis 爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)
オニコグリフォーシス
魔女の爪、わしの爪、なんていったりしますね。
Onychogryphosis (verdikte en krom uitgroeiende nagel)
こういった爪は、ニッパーでうまく爪甲の層の部分に亀裂を入れながら切ったり、ドリルなどを利用して削っていきます。
また、爪白癬を合併していることもあります。
わん曲が強くなく、肥厚しているだけであれば、厚硬爪甲(こうこうそうこう)といいます。
巻き爪と陥入爪の違い
巻き爪と陥入爪は同じではありません。
巻き爪は爪が巻いていること。 英語はpincer nail
陥入爪は、爪が食い込んで=陥入して 炎症をきたしている=爪の周りが赤い、痛い、腫れている、肉芽がある そんな状態をさします。 英語はingrown nail
巻き爪が陥入爪になることもあれば、巻いていないのに陥入爪になることもあります。
巻いていないのに陥入爪になるパターンは、扁平な薄い爪で若年者に多いです。
おわりに
いかがでしたか。爪って結構患者さんはくるのに、よくわからず、困った、そんなことも多いのではないでしょうか。
こんな記事も書いています。
爪の勉強もしていきたいです!
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精製度の高いサンホワイトが使用されている軟膏は、
— デルマ侍 (@DermaSamurai) November 29, 2021
・アンテベート軟膏
・ロコイド軟膏
・キンダベート軟膏#皮膚科専門医試験
お読みいただきありがとうございました。
専門医試験も終わったばっかりなので、臨床に即したこととかも増やしていけたらいいなあと思っています。
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