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皮膚病理のあれこれ

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デルマ侍です。

 

今日は皮膚病理について書いていきます。

 

 

病理依頼書の書き方について

 

病理診断をお願いするとき、

どのように書いていますか?

 

いくつか書かないといけない点があります。

 

①いつからか

②大きさ

③疑っている疾患 悪性を疑うのか

④切除の仕方 部分生検か、全摘か

 

性別、年齢 これはオーダーをいれる場合には今は必ず入力されると思うので、気にする必要はありませんが、病理診断にはすごく重要ですね。

病理でも臨床でも、性別・年齢における疾患の頻度はすごく重要です。

疫学的にその年齢や性別では起きにくいことも鑑別にあげることももちろん重要ですが、

疾患頻度も考えるべきです。

 

上記について、細かくみていきましょう。

 

 

①いつからか

 

生まれてからなのか、何歳ころからなのか、

数年前なのか、数日前からなのか、

それに伴い急速増大なのか、緩徐に増大なのか

ご高齢の方で問診がとれず、いつからあるかわからないときは、その旨書きましょう

 

②大きさ

 

大きさも非常に大事ですね。

炎症疾患でも、腫瘍性疾患でも、大きさから推測、判断できることもあります。

 

③疑っている疾患 悪性を疑うのか

 

特に、炎症性疾患では、

臨床から鑑別にあがる疾患と照らし合わせて病理として矛盾しないのか、合致するのか、(コンパティブルか、という言い方をよくします compatible with)が重要になってきますので、

鑑別をしっかりあげることが大事です。

臨床からの鑑別があがらないと、病理だけ見て診断がつく疾患は炎症性疾患においては非常に少ないからです・・・。

腫瘍性疾患では悪性を疑っているのか、もし可能ならどの程度悪性を疑っているのか、も伝えるといいです。

鑑別にならぶ疾患群が悪性疾患が多いかどうかも病理医に伝えるメッセージです。

良性を疑うが、念の為悪性の否定目的

そういった表記もしたりします。

 

④切除の仕方 部分生検か、全摘か

 

腫瘍などの場合、一部の生検なのか、全摘生検なのかも記載する必要があります。

 

 

 

 

おわりに

 

お読みいただきありがとうございます。

またお立ち寄りいただければ嬉しいです。

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