英語論文アクセプトまでの流れ
デルマ侍です。
以前
このような記事を書きました。
本日は、英語論文を投稿してから掲載されるまで、どのような流れなのか、簡単に解説していきます。
論文準備
英語論文を書いてみよう!となったとき、
このブログを読んでいる多くの先生方は若手の先生方と思いますが、
まずは上級医の先生に確認すべきは、
・どの雑誌か
・ジャンル(部門)、words
を確認しましょう。
たとえば、
JD 日本皮膚科学会の英語雑誌では一番文字数が少ないものはレターletterで500wordsになりますが、他、concise communicationというものもあります。(1500words)
英語論文でもいろいろ規定がありますので、文字数(words)、図・写真の数(figure)、要約(abstract)の有無などを確認しましょう。
その規定にそって論文を作成し、
何人かの上級医チェックを経て最終的なボスにもOKをもらったら、投稿です。
ボスに見てもらうまでの流れは、大学、医局にもよると思いますが、
たとえば、論文の共著者がこんな感じであれば、
A先生 投稿者 医者3年目
B先生 オーベン、セカンド、医者8年目
C先生 スタッフ(講師)
D先生 ボス(教授、部長)
まずはA先生が作り、B先生に見せてなおし、A先生がまた直し、B先生がコメントをし・・・これを何往復かしたのちにC先生に見せて、C先生の直しをみて、
B先生と相談しながらA先生はまた修正し、C先生のOKがでたらD先生教授へ。
教授ががっつりなおしてくることもあるでしょう。一から作り直しなんてことも(笑)
これを繰り返して論文を作っていくことが多いのではないでしょうか。
投稿後
いよいよ投稿します。
英語論文はインターネットでのオンライン投稿です。
投稿後はマイページ(author center)から、自分の論文の状態 statusを見ることができます。
投稿が完了したらsubmitted サブミット
↓
with editor
投稿された原稿は編集者エディターへ送られます。
エディター一人でやる場合と、AE associated editorに割り振られることもありますが、まずはその論文が査読を行い、掲載されるかの審査を行うに値する論文かどうかが判断されます。
有名な雑誌ではここですぐにリジェクト!Rejectが多いといわれています。
このエディターの判断は、有名雑誌であればあるほど見切りがはやく、ものの数時間で返事がくることもあります。1週間くらいでeditorのrejectを食らうことも多いようです。
査読に回らないで断られることをeditor's kickといいます。
↓
under review
エディターズキックを免れると、査読にはいります。
多くの雑誌では、editorが論文を簡単にみて、その分野の査読にふさわしい人物を2人以上reviewer レビューワー 査読者を選定してお願いしますが、この作業はchief editorではなくAEが行うこともあります。
editorと簡単にいう場合は、暗黙にchief editorと思います。
こちらがreviewerを推薦することもできます。
author centerをみると、under reviewにかわります。
reviewerは、
minor revisionマイナーリビジョン、 major revisionメジャーリビジョン、 rejectリジェクト
などの判断をします。
即acceptということは英語論文ではあまりないです。
rejectというのも、人によりますが、結局はeditorが判断することで、reviewerは論文の論理の妥当性とこの雑誌にふさわしいかどうかのcommentをするべきである、という考え方もあります。
また、2人以上の査読者がつきますので、1人はminor revision、もう一人はrejectの方でいってくることもあります。その場合はeditorらの判断になってきます。
「リバイスかえってきた〜!」という言い方しますね。
「マイナー?メジャー?」
「マイナーっす。」
「え、よかったじゃん!いけるいける!」
こんな感じ。
リバイスがきたのち、修正して戻すまでの時間は定められています。
日本のJDなどは緩いですが。。。海外のジャーナルは速やかに返事をする必要があります。
(日本語の論文は査読がきてから直しをだすまでの時間は決められていません。
数年寝かせてしまっても掲載していただけることも十分にあります。)
↓
Decision in Process
reviewerの意見をみて、reviseされた論文をみて、
エディターが最終的にどうするかどうか決めます。
別の査読者を探すこともあります。
このあとアクセプトかリジェクトが決まります!
リジェクトであれば、この熱量のままさっさと別の論文の投稿準備を始めます。
おわりに
いかがでしたか。
英語論文の流れについて書いて見ました。
一例ですが、参考になりますとうれしいです。