タリージェとリリカ 帯状疱疹の神経痛
ご無沙汰しております。
デルマ侍です。
更新が途絶えていてすみません。
それなのに、毎日みてくださる方が結構いて。ありがとうございます。答えみてくださっているのかな。
言い訳をしますと
ここ最近ずっとMAX忙しく・・・
仕事を言い訳にしたら終わりですけどねえ・・・・。
前置きはさておき、さっそくいきます。
今日は帯状疱疹後神経痛(PHN: postherpetic neuralgia)で使う、
タリージェとリリカについて
リリカ
リリカ
一般名はプレガバリン
剤形はカプセルとODがあり、ジェネリックもあります。
25mg 75mg 150mgの3種類。
PHN の神経障害性疼痛の用法用量は
通常、成人には
初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は600mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。
食事のタイミングは指定ありません。
「本剤の投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量すること」と書かれてある点はリリカで注意です。
作用機序についてです。
中枢神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対し補助的な役割をなすα2δサブユニットとの結合を介して、カルシウムチャネルの細胞表面での発現量及びカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸等の神経伝達物質遊離を抑制することが示唆されています。
また、下行性疼痛調節系のノルアドレナリン経路及びセロトニン経路に対する作用も関与しているとされています。
タリージェ
タリージェ
一般名は、ミロガバリンベシル酸塩
薬効分類名的には 末梢性神経障害性疼痛治療剤 となっています。
適用は「末梢性神経障害性疼痛」
剤形と薬価は
2.5mg 74.9円
5mg 103.3円
10mg 142.7円
15mg 172.7円
まあ結構高い。2019年発売でこのブログを書いている2022年現在ジェネリックはなし、リリカにあるようなODもありません。
投与量は
通常、成人には、ミロガバリンとして
初期用量1回5mgを1日2回経口投与し、その後1回用量として5mgずつ1週間以上の間隔をあけて漸増し、1回15mgを1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により1回10mgから15mgの範囲で適宜増減し、1日2回投与する。
つまり、絶対1日2回です、添付文書上は。
5mgを2T2X 1週間 → 10mg錠 2T2X 1週間 → 15mg錠2T2X 維持 としていきます。
2.5mgはどういった時に使うのか?というと、
透析患者の初期投与量です。透析や重度CKDでも1週間おきに2.5mg→5mg→7.5mg(透析では1日1回)と増量していきます。
リリカと異なる点は、透析後の補充がDIに記載がありません。
作用機序は
神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対し補助的な役割をなす
α2δサブユニットとの結合を介して、カルシウム電流を抑制することにより鎮痛作用を発揮する
とされています。
副作用
どちらも、めまい、ふらつき
が重要な副作用です。リリカの添付文書には「めまい、傾眠、意識消失等により転倒し骨折等を起こした例がある」と記載されています。
ふわふわする浮動感がでるため「気持ち悪い」とおっしゃられる方もいます。
それでは侍の大好きなまとめ方をしていきます。
自分はよくこのまとめ方をしていきますが、
疾患や薬は、その項目ごとに勉強し学んだあと、知識を横断的に再整理し、頭の中のネットワーク網を増やしていくと記憶は確実に定着されやすいと思っています。
リリカとタリージェの共通点
どちらも神経痛に対してききます。
お金は先発では揃えられています。
リリカはすでにプレガバリンでジェネリックが発売されていますね。
内服タイミングが食事に関係がないことは共通です。
(ただし、食後の方がリリカは副作用(めまい、ふらつき)が少ないと言われています)
リリカとタリージェの違い
DI上の添付文書は、リリカは2疾患、タリージェは1疾患で
リリカは線維筋痛症に伴う疼痛にも適用があります。
リリカは中止するときは漸減中止するよう、DIに記載があります。
タリージェはなし。こういう点は専門医試験で聞かれる可能性があります。出題しやすいですよね。
内服の回数は
リリカは、基本2回ですが、腎機能により1日1回〜3回 の内服回数です。
(クレアチニンクリアランス≥30-<60では1日3回の投与方法がでてきます。詳しくは添付文書ご覧ください。)
タリージェも基本2回は共通、腎機能により1日1回〜2回です。
リリカとタリージェ 個人的な使用感
あくまで個人的な意見になります。他の先生方の使用された感触、もしよろしければお聞かせください。
効き目はどちらもかわらない印象。そもそも神経質なPHNで、いろいろ薬がきかないひとにはなにやってもきかないことも。
タリージェのほうがマイルドにふんわりきいているイメージがありますが、
圧倒的にタリージェのほうが、ふわふわしためまい、ふらつきの副作用が少ない!
添付文書上も%でもそうですね。自分もそう思いますよ。
そういった意味では使いやすい薬です。
タリージェは急に内服中止しても問題ないところも扱いやすいです。
おわりに
いかがでしたか?
また更新がんばります。
お読みいただきありがとうございました。
帯状疱疹に関する出題です。
このような記事も書いています。