デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

専門医試験解答解説勉強対策絡みのこと全て包み隠さず

MENU

梅毒の治療薬 ステイルズ

 

 

 

デルマ侍です。

今日はステイルズについて。

 

ステイルズ

 

ステルイズ®水性懸濁筋注60万単位シリンジ

ステルイズ®水性懸濁筋注240万単位シリンジ

が新規日本で発売されました。

一般名はベンジルペニシリンベンザチン水和物 洋名:Benzylpenicillin Benzathine Hydrate

 

感染症の先生方からしたら、「ようやく・・・」といった発売です。

なんせ世界各国で70年近く梅毒の標準治療薬として使用されていたのに日本では使えなかったのですから・・・。

そんな経緯なので、第三相は行っておらず、「要請により実施した日本人における第Ⅰ相試験の結果と公表論文や海外添付文書等に基づき製造販売承認申請を行い、この度「梅毒トレポネーマ」を適応菌種、「梅毒(神経梅毒を除く)」を適応症として承認を取得」となっています。

これを読んだ時には、治験からみ、薬剤の申請について、「MTXの公知申請」などを想起し、わからなければ調べて記憶を定着するといいと思います。(自分はそのように普段、頭の中を色々めぐらせて、忘れていたら再度調べています)

 

 

適応は、

<適応菌種> 梅毒トレポネーマ

<適応症> 梅毒(神経梅毒を除く)

 

投与量、投与方法は、

成人及び13歳以上の小児:

<早期梅毒> 通常、ベンジルペニシリンとして240万単位を単回、筋肉内に注射する。

<後期梅毒> 通常、ベンジルペニシリンとして1回240万単位を週に1回、計3回、筋肉内に注射する。

 

2歳以上13歳未満の小児:

<早期梅毒> 通常、ベンジルペニシリンとして240万単位を単回、筋肉内に注射する。なお、年齢、体重により適宜減量することができる。

<後期梅毒> 通常、ベンジルペニシリンとして1回240万単位を週に1回、計3回、筋肉内に注射する。なお、年齢、体重により適宜減量することができる。

 

2歳未満の小児:

<早期先天梅毒、早期梅毒> 通常、ベンジルペニシリンとして体重1 kgあたり5万単位を単回、筋肉内に注射する。

 

全年齢で使用でいます。

皮膚科医としては、皮疹、脱毛などから早期に梅毒を見つけることが重要な役割となっており、

早期梅毒の治療例が多いかと思います。

1回の注射でなおってしまうのは楽ですよね!

 

おわりに

 

お読みいただきありがとうございました。

 

Copyright ©デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説 All rights reserved.