コレクチム軟膏のあれこれ
ダルマ侍です。
いえ、デルマ侍です。
コレクチム軟膏が発売されてしばらく経ちましたが、
いまいちまだ使い分けの観点でピンときません…
少しメモがてら、まとめます。
コレクチム軟膏
基本的に、やっぱり添付文書から入ります。
何はなんでも添付文書から。
外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤
0.5%と0.25%があります。
適応は、
アトピー性皮膚炎
のみ。
病名のつけ忘れに注意します。
個人的に用法のところで一つ注意ポイントが。
用法用量
用法及び用量
通常,成人には,0.5%製剤を1日2回,適量を患部に塗布する。なお,1回あたりの塗布量は5gまでとする。
通常,小児には,0.25%製剤を1日2回,適量を患部に塗布する。症状に応じて,0.5%製剤を1日2回塗布することができる。なお,1回あたりの塗布量は5gまでとするが,体格を考慮すること。
ここでお気づきでしょうか?
コレクチム軟膏、というと、
プロトピック軟膏(タクロリムス軟膏)との立ち位置を考える先生も多いと思います。
簡単に言えば、
ステロイド軟膏か、それ以外か。
プロトピックにも、濃度が2つあり、小児用のものもありますが、
多くの先生の使い方として、大人向けの処方でも
体などにプロトピック 成人用
顔、首にプロトピック 小児用
という処方を出してる先生もおられるでしょう。しばしば見受けられます。
小児では2歳以上で、0.03%の小児製剤のみしか基本使用できません。
成人では0.1%、0.03%いずれを使用しても、保険診療で返戻を受けることはまずありません。
このコレクチムは、むしろ、成人には0.5%のみが適応となっており、
小児には0.25%、0.5% いずれの記載もあることがポイントだなぁと感じます。
大人向けのプロトピックのような処方調整はできず、「地域によっては保険で切られる」可能性があります。
経皮吸収について
プロトピック軟膏は、正常皮膚からは吸収されない
という特徴があり、それを逆手に、メリットとして利用もできます。
対して、コレクチム軟膏は、
「皮膚バリア機能に障害のない正常皮膚かやも経皮的に吸収される」
ため、使用量には注意が必要といわれています。
お読みいただきありがとうございました。勉強を続けていきます。
参考文献
MB Derma 327:51-59,2022