ソーティクツについて その2
ソーティクツについて
勉強していきます。
2022年11月16日に発売になった新薬です。
飲み薬、錠剤です。
適応疾患は、
「既存治療で効果不十分な次の疾患、尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」
関節症性乾癬PsAについては、
このブログ現在治験中Phase2で、製薬会社の人によれば通りそう、とのことです。
通るといいですね。
ソーティクツ
一般名 デュークラバシチニブ
ソーティクツは、チロシンキナーゼ2(TYK2)ティックツー(TikTokじゃないよ)に対して阻害作用を示す、世界初の作用機序を持つ薬剤です。
アメリカでは2022年9月に発売されました。
用法用量 成人のみ
デュークラバシチニブ 1日6mg 1日1回
内服タイミング指定なし
腎機能障害への縛りもなく、
透析患者へも投与OK。投与量も同じです。
増減増量もありません。剤型も6mgのみ。オルミエントは2mgと4mgがありますね。
値段薬価もソーティクツとオルミエント2mgは同じくらいです。
収入にもよりますが、
ソーティクツは増量がないので、
高額医療の限度額には後少し出たがかない感じです。
作用機序
乾癬を含む自己免疫疾患の病態に寄与する
インターロイキンIL-23、IL-12、IL-17、I 型インターフェロンIFNなどの炎症性サイトカイン
により誘導される、TYK2依存性シグナル伝達経路を抑制するとされています。
JAKファミリーではありますが、
これがこの薬剤で、世界初の機序、
「アロステリック阻害」のため、
TKY2を構造変化させることで、
TYK2へのATPの結合だが阻害し、
他のJAKは阻害しないため、
比較的安全性が高いといわれています。
「アロステリック阻害」は、
患者さんに説明する時に口から出る言葉ではありませんが、
個人的には専門医試験の筆記でそのうち出てもいいようなワードだなぁと思います。
出題しやすいですよね。
添加剤
添加剤に、
コハク酸エステルの化合物(ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル)を含みます。
コハク酸は専門医試験でも既出ですね。
アメリカでは2022年9月に発売されていて、ほんの少しだ前ですがデータはこれからですね。
メーカーは、こぞってオテズラに対する優位だったことを推してきます(笑)
治験について
ソーティクツの治験 POETYK PSO-1
対象患者は光線療法をこれまでに実施されている患者さんは35%ほどでしたが、
DIではしれっと
「光線療法を含む既存の全身療法で十分な効果が得られない患者」と書かれています。ので注意。
オテズラとの比較
治験では、
オテズラよりもPASI達成率が高い
頭皮にもきく
爪にもまあまぁきく(頭よりは効かない、立ち上がりも遅い、56週)
腹部症状などの副作用がない(咽頭痛くらい)
値段はオテズラより高い
オテズラは腎機能注意
オテズラは妊婦禁忌(←過去問あり) ソーティクツは禁忌ではない
などの特徴をまとめて記憶するといいと思います。
ソーティクツ 1錠約2700円
オテズラ 1錠約1980円
このような記事も書いています。
https://dermasamurai.hateblo.jp/entry/20221117/1668636000
今日もお読みいただきありがとうございました。