デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

専門医試験解答解説勉強対策絡みのこと全て包み隠さず

MENU

皮膚科専門医が知っておくべき免疫染色

f:id:DermaSamurai:20210901152220p:plain

デルマ侍です。

皮膚科専門医試験でよくでる、免疫染色について。

 

 

免疫染色腫瘍別

 

免疫組織化学染色

Merkel細胞癌  NSE CK20  chromogranin A

外陰部Paget病  CK7  CEA  GCDFP15

悪性黒色腫  S-100 HMB45  MELAN A (MART1)、SOX10

血管肉腫 factor VIII CD31 CD34、D2-40

Kaposi肉腫 CD31  CD34  D2-40  HHV8-LNA1

皮膚線維腫 factor XIIIa

隆起性皮膚線維肉腫 CD34

類上皮肉腫 cytokeratin, vimentin, CD34, EMA

悪性末梢神経鞘腫 S-100  NSE  CD57

有棘細胞癌 CK1、CK10 、AE1/AE3 、 CK5/6 、(ときにCK19とEMAも陽性、Ber-EP4 陰性)

基底細胞癌 Ber-EP4 (EMAは陰性)

 

専門医試験で頻出で特に押さえておくべきは、

外陰部Paget病  CK7  CEA  GCDFP15

悪性黒色腫  S-100 HMB45  MELAN-A (MART1)、SOX10

とCK20 CD34あたり

S-100はメラノーマに対して特異度低い

です。

免疫染色正常組織

免疫染色 正常組織

ケラチノサイト cytokeratin

メラノサイト S-100, MelanA(MART1), MiTF

ランゲルハンス細胞 S-100, CD1a, langerin(CD207) 

メルケル細胞 CK20

血管内皮細胞 CD31, CD34, Factor VIIIrAg

リンパ管内皮細胞 CD31, D2-40

周皮細胞  α-SMA

平滑筋細胞 α-SMA, desmin

横紋筋細胞 desmin, Myoglobin

シュワン細胞 S-100

 

AE1/AE3 という染色もある。

AE1は酸性サイトケラチン(Type I)のCK10/12/14/15/16/19

AE3は塩基性ケラチン(Type II)のCK1/3/4/5/6/7/8

 

過去問

特に、悪性腫瘍の過去問でよくでます。

 

皮膚科専門医試験 過去問

 

2018-66問題

メルケル細胞癌について誤っているのはどれか.

1.高齢者に好発する.

2.自然消退することがある.

3.腫瘍巣は表皮に連続しない.

4.サイトケラチン 20 の染色で細胞質がびまん性に陽性となる.

5.メルケル細胞ポリオーマウイルス感染は一般人口の半数程度に認められる.

 

皮膚のメルケル細胞癌では、CK20が核近傍、細胞質ドット状の陽性

になります。細胞質が引っ掛けです。

また、CD20との引っ掛け問題も過去に出題されていました。

 

2019-87問題

92 歳の男性.下腿の紅色腫瘤を主訴に受診し た.組織像を示す(図 24a,b).Merkel 細胞癌と B 細胞性悪性リンパ腫の可能性を疑い,CD20 の免疫組織化学染色を行った(図 24c).CD20 が陽性になる腫瘍細胞の部位はどれか.

1.核質

2.核膜

3.細胞質

4.細胞膜

5.細胞間

 

2015-10問題

メルケル細胞に関して正しいのはどれか.2 つ選べ.

1.表皮顆粒層直下に局在する.

2.掌蹠などに多く分布する.

3.電顕的に有芯顆粒を有する.

4.CK21 を特異的に発現する.

5.神経終末器に由来する

 

CK21が何を染色するのかはよくわかりませんでした。

 

 

過去問まとめnote

悪性腫瘍の過去問まとめシリーズ

note.com

 

皮膚科専門医試験の過去問を分野別に、年度をこえて、似た様な設問を並べて、まとめて解説しています。

 

解説の中身はこんな具合です。

皮膚科専門医試験対策

皮膚科専門医試験対策

 

お読みいただきありがとうございました。

noteでも皮膚科専門医試験情報を随時更新しておりますので、よろしければお立ち寄りください。

 

note.com

Copyright ©デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説 All rights reserved.