デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

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③整形外科の人工関節置換術と金属アレルギーの検査について

デルマ侍です。

 

では、

金属アレルギーが疑われる、

金属アレルギーかも?と言われて整形外科さんから依頼があった場合、どうしたらいいか?

 

というアプローチについて考えていきます。

 

 

 金属アレルギーの診察、診断

 

 

1.問診、視診

金属アレルギー疑い、となった経緯について確認をします。

 

金属に接した部分が被れるか

汗疱性湿疹がでるか

口腔内にLP(OLP)などはないか

 

金属の接触皮膚炎では、

アクセサリーのほか、時計、メガネの鞘、ベルト、鞄などの接触でも症状が出ていないか確認をします。

汗疱性湿疹は、チョコやナッツ、コーヒーなどの嗜好歴がないか、摂取により悪化しないか、を確認します。

 

2. 低アレルゲン性の金属での人工関節置換術が可能かどうか聞く

 

診察により、金属アレルギーが疑われる場合、

パッチテストも検討ではありますが、

パッチテストのデメリットとして、「パッチテストによる感作」のリスク があります。

48時間背中に金属イオンを貼るわけなので、そこで感作することもあります。

それもリスクですよね。

 

アレルギーの頻度が多いのがニッケルになっており、男性ではクロムも多いので、

【ニッケル、クロムフリー】の素材で人工関節置換術が可能であれば、それを行なってもらう、

のも一つの手となります。

 

素材については昨日のブログでも書きました。

 

 

3.パッチテストの希望があれば実施する

 

もしその上でパッチテストの希望があれば、行います。

ただ注意は、

検査後の遅延反応も見るため、

3-4週間後の判定を待ってからの手術スケジューリングとなることをご了承いただければと思います。

 

 おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

参考文献

Roberts TT , et al: J Am Acad Orthopedic Surg 2017

足立剛也、臨床整形外科、2023

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