②整形外科の人工関節置換術と金属アレルギーの検査について
デルマ侍です。
人工関節と金属アレルギーのお話の続きです。
金属アレルギーで遅れて出てくるもの
パッチテスト後、遅延する金属アレルギーの検査として、
【金、パラジウム】
があることを前回勉強しました。
人工関節で使われる金属の素材とは?
では、
整形外科で使われている金属はどのようなもので、
また、
日本人の金属アレルギーで多い金属はなんだったか?について勉強します。
日本人の金属アレルギー 多いのはニッケルと金
まず日本人で多い金属アレルギーは、
総じて、
ニッケル、金
が多い現状です。
女性はニッケル、金
男性はクロム
が多いとされていますが、クロムは減少傾向です。また、この頻度は年度により変化がありますので、
試験問題対策としては、
・いつの出題の過去問か
・これから受ける先生は、最新の順位はどうなっているか
を確認していただければと思います。
人工関節で使われる金属の素材とは?
では、整形外科で使う金属はどのような材料からなっているのか。
アレルギーが起きにくい素材の人工関節などの金属は、
・オキシニウム
(97.5%ジルコニウム、2.5%ニオビウム)
・チタン合金
メインチタンの他、0-数%で、モリブデン、アルミニウム、バナジウム含有
・バイタリウム
ニッケルを除くコバルトクロム合金
(61%コバルト、32%クロム、5.6%モリブデン)
とされています。
アレルギーが起きやすいとされる人工関節の金属材料は、
ニッケル、コバルトの含有量が多いものとなっており、
・コバルトクロム合金
・ステンレス鋼(鉄50%、ニッケル8-35%、クロム20%、モリブデン)
・ニチノール(ニッケルチタン合金)
などとされています。
患者さん向けの人工関節のサイトでこのようなものもあります。
自分でも知ってる、strikerの製剤だとどんな素材なのか調べてみますと、
ストライカー人工膝関節Durationコンポーネント(脛骨インサート、膝蓋骨コンポーネント)では
超高分子量ポリエチレン、コバルトクロム合金 (コバルトクロム合金にはニッケルが含まれている)
とされています。
次に進みます。