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抗真菌薬の添付文書を読む

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デルマ侍です。

今日は抗真菌薬の添付文書を読み解く、について、です。

こんな過去問がでていました。

 

 

 

2012-22問題


経口抗真菌薬について誤っているのはどれか。
1.テルビナフィン使用時には定期的な肝機能・血液検査が義務づけられている。
2.テルビナフィン使用時にはシクロスポリンの作用が増強する。
3.イトラコナゾールカプセルは食直後の方が吸収がよい。
4.イトラコナゾールによる爪白癬の治療には 50~100mg日連日投与の保険適用がない。
5.妊婦にイトラコナゾールの使用は禁忌である。

2012-22解答

答え2
テルビナフィンTRF内服ではシクロスポリンの血中濃度が低下します。
イトラコナゾールによる爪白癬の治療はパルス療法が適用あり。
 

添付文書

添付文書をみてみます。
 
テルビナフィンの禁忌
重篤な肝障害のある患者
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少等の血液障害のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
 
テルビナフィンの適用は
皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属、スポロトリックス属、ホンセカエア属による下記感染症 但し、外用抗真菌剤では治療困難な患者に限る。
1. 深在性皮膚真菌症 白癬性肉芽腫、スポロトリコーシス、クロモミコーシス
2. 表在性皮膚真菌症
(1) 白癬:爪白癬、手・足白癬、生毛部白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡、生毛部急性深在性白癬、硬毛部急性深在性白癬
◆手・足白癬は角質増殖型の患者及び趾間型で角化・浸軟の強い患者、生毛部白癬は感染の部位及び範囲より外用抗真菌剤を適用できない患者に限る。
(2) カンジダ症:爪カンジダ
 
日本での用法用量は
通常、成人にはテルビナフィンとして125mgを1日1回食後に経口投与
海外では250mg投与例もあります。過去問でひっかけあり。
 
シクロスポリン併用では、
シクロスポリンの血中濃度が低下したとの報告があるので、併用する場合にはシクロスポリンの血中濃度を参考にシクロスポリンの投与量を調節すること。特に、移植患者では拒絶反応の発現に注意すること。
との記載があります。
 

おわりに

2012年の他の皮膚科専門医試験の問題解答解説についてはこちらもご覧ください。
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