2018年平成30年皮膚科専門医試験 合格率、合格者と試験の講評
2018年 平成30年皮膚科専門医試験
皮膚科の試験としては、平成と名のつく最後の専門医試験となりました。
2018年8月5日 東京の都市センターホテルで皮膚科専門医試験が実施されました。
都市センターホテルより引用。
東京支部の地方会なども開催されていますね。
2018年は面接試験があった最後の年です。
午後に面接試問試験があり、受験生は朝一でスマホ、タブレットは回収されてしまうので、勉強もスマホ内のデバイスを利用している先生も多くなってきているかと思いますが、紙媒体がないと困ってしまう時代でした。
2018年合格率
2018年平成30年は合格率78.8%!
受験者は231名(男性96名、女性135名)で、182名( 78.8%)(男性73名、女性 109名)が合格しました。
東京>東部>西部>中部
お偉いさん方にはどこの支部が一位だ、順位がどうだ、と気になるのかもしれませんが・・・
下々民からすると、専門医試験に受かるか受からないか、それが問題であって、
支部ごととかはあんまりどうでもいいのですが・・・毎年これについてはきっちり書かれていますね。まあそういうものなんでしょう。
面接口頭試問があった最後の年
午前中に筆記試験、午後に面接試験
試験問題は、筆記試験100題(選択92題、記述8題)と、 面接問題(5カテゴリー)
「知識を問う問題が主体となりやすい筆記試験に対して、面接試験では実際の皮膚科の診療場面に即した出題とし、皮膚科専門医としてふさわしい診療技能や態度を身につけているどうかを判定します。」 JDA letterより
合格基準
筆記試験、面接問題の試験結果に、申請書類の審査結果(評価5に加点、 1に減点)を加え、事前に委員会で定めた一定の基準を適用して合否を判定しました。
採点除外
なし
正答率が低かった問題 講評
識別指数マイナスは2問
問題40の褥瘡ガイド ラインからTIMEコンセプトが適応となるのはどれかという問題で、 正解は「黒色期と黄色期」でしたがすべてのstage」を選んだ受験生が 56%で最多でした。TIMEコンセプトは褥瘡の前半の治療方針ですから、黒色期と黄色期に適応されるものです。
問題52で壊疽性膿皮症の合併疾患を問う問題でしたが、受験者の 91%が正解の潰瘍性大腸炎を選び、簡単すぎたようで す。
面接問題について
DIHS、痛風結節、梅毒、悪性 黒色腫、腫瘍随伴症候群の5題が出題されました。
いずれも実臨床における対応能力を問う重要な問題で、 皮膚科医として日常的なトレーニン グを積み、学会で稀であるが重篤な疾患をきちんと学んでいるかどうかを問う形となっています。
試験終了後に面接委員全員に聞き取り調査を行い、出題が適切であったかどうかを検討しました。
その結果、正答率が低い問題と高い問題に二極化する傾向がみられましたが、すべて適切な出題であったと判断しました。
注
→面接口頭試問は、2018年がラストで、2019年からは筆記試験のみとなっています。
試験委員長
専門医試験委員長は田中勝先生 でした。
おわりに
お読みいただきありがとうございました。
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