IL-31抗体製剤 ミチーガ
こんにちは。デルマ侍です。
今日は、発売準備中のマルホのミチーガについて。
うわさのIL-31製剤です。
ミチーガの特徴
一般名 ネモリズマブ
ネモリズマブは、IL-31RAを標的とするヒト化抗ヒトIL-31RAモノクローナル抗体です
適応はアトピー性皮膚炎に伴うそう痒(既存治療で効果不十分な場合に限る)
年齢は成⼈及び13歳以上の⼩児
13歳以上ならこどもも使えます。(年齢がでてきたときには、指導料アトピーの年齢や、他、小児から使えるかどうかなど、各ヒスタミンの年齢別添付文書の記載を走馬灯のように頭の中で思い出してみてください。)
こんな記事も書いています。
投与方法は
ネモリズマブ(遺伝⼦組換え)として1回60mgを4週間の間隔で⽪下投与
小児も成人も投与量は同一。
「ネモリズマブは、国内第Ⅲ相比較/長期継続投与試験において、投与開始16週後のベースラインからのそう痒VAS変化率、EASI変化率のプラセボ群との差(95%信頼区間)はそれぞれ−21.45%(−30.19~−12.71%)及び−12.61%(−23.95~−1.27%)であり、ミチーガ群での統計学的に有意な差が認められ(P<0.05、時点、投与群、時点と投与群の交互作用を固定効果、ベースラインのそう痒VASを共変量とした混合効果モデル[MMRM]:相関構造は無構造を仮定した)、プラセボ群に対するミチーガ群の優越性が検証された。」
とのことです。
使ってみたいですね。
IL-31と皮膚科専門医試験
IL-31は専門医試験でもかゆみに関連するサイトカインとして出題されています。
なんででるって?それは京大など日本人がたくさん研究して発信しているからです。
専門医試験はそういうものです・・・・。(2019-17)
今回のミチーガも開発、治験関連でかなりお世話になっているはずです。(シリマセンケド)
テーマごとのまとめシリーズもご好評いただいています。
年度別に学習したあとは、テーマ別に、同じような問題を並べて勉強すると記憶の定着率がいいと確信しています。
ミチーガとMRさんについて 諸々
実際に使用できるようになるのは夏頃と聞いています。
MR嫌いを公私共に公言しているわたくしですが、こちらは気になるのでMRさんから色々情報をもらいたいな、と思って気になっている薬剤ではあります。
かとはいっても、サイトをみれば大体書いてあるし、自分のタイミングで調べられるから十分ではありますね。
サイトをみてもわからないことというのは、
・発売準備中の薬の発売予想時期
・予想薬価
薬価は競合の薬とあわせてくるのが普通です。
今回のミチーガはサノフィのデュピクセントと月で合わせてくると思いますが発表されていません。
・新規発売開始直後の周辺施設での採用 、使用経験
自分はそういうの結構気になります。特にオルミエントの時は、自分のところでは治験みてませんでしたので、どうなんだろう??と思いましたので、MRさんに聞きました。
〜大学、〜病院はすでに〜例使っているとか
こういった情報はMRさんに聞くしかない。
・今後の剤形追加の見通しについて
ミチーガはシリンジタイプで発売。
しかも使用前に調合が必要でめんどくさそう。
患者の自己注はこの調合さえもオートインジェクターにしないとダメかと思うので、どうなるでしょうか。
・今後の適応拡大
これについてはMRさんが情報を先に言える時と言えない時、がありますが、教えてくれるMRもいるし、本当に知らない時もあります。
ルール的には公表できないタイミングではMRは私たちドクターに話してはならないことになっています。
プライベートで、開発担当側の製薬会社薬剤師の友人が何人かおりますが、メーカーによっては特に厳しい。友人によれば、特にやはり外資系は厳しそうです。
しかし、
痒疹に対する適応拡大は今後気になりますね。
こんな記事も書いています。
おわりに
お読みいただきありがとうございました。
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