デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

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2021年 皮膚科専門医試験

2021-3

 

 

問題 3
特発性後天性全身性無汗症に関する厚生労働省の璽症度分類では、全身の何%
以上の無汗 または低汗で重症と判定されるか。
1 25%
2 50%
3 60%
4 75%
5 90%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え 4

hand-foot syndrome 手足症候群

デルマ侍です。

手足症候群について。

 

 

 

今全国的に流行りに流行りまくっている手足口病とは違いますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手足症候群 hand-foot syndrome HFSと略します。

抗がん剤治療によって起こる皮膚の有害事象の一つです。

 

 

 

 

手足症候群は、2つに分類して考えることがあります。

 

1 古典的手足症候群

2 分子標的薬による手足症候群

 

 

 

この疾患に関しては10年間の中で年度を変えてちらほらと、皮膚科専門医試験で過去に出題があります。

 

 

 

 

1 古典的手足症候群

原因薬剤の多くはフッ化ピリミジン系にのる

フルオロウラシル 5-FU

テガフール・ウラシル ユーエフティ

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム TS-1 ティーエスワン

 

症状は

しびれ、違和感

焼けるような刺すような痛み

ピリピリ

 

こんな記事も書いています。

https://dermasamurai.hateblo.jp/entry/20210426/1619388000

 

 

2 分子標的薬による手足症候群

 

 

分子標的製剤の場合

 

原因薬剤

ソラフェニブ マルチキナーゼ阻害薬

スニチニブ VEGFR阻害薬

 

症状

荷重部に一致するような発赤

違和感

踵などの加重部は角化を起こし、ひどくなると水疱、びらんとなり、歩行も困難になることがある。

よく言われるのは、

古典的にはびまん性で全体的に掌蹠に症状が出るのに対し、

分子標的製剤では限局性

といった臨床的特徴が言われています。

 

 

 

1も2も治療法はあまりありません。

皮膚科医としてはヒルドイドソフト軟膏の頻回外用で予防、

赤み、痛みなどが強い場合はアンテベート軟膏などを1日2回、掌蹠の場合は3-4回

エビデンスはありませんが、ビタミンB製剤内服を併用することもありますがたい何より保険診療で切られるかもしれません。

 

Grade2-3では、休薬、減量が推奨されています。

 

Grade2 →原則休薬

Grade3 →休薬、再開時の減量

 

 

 

 

 

 

お読みいただきありがとうございました。

 

皮膚科専門医試験について思うこと

デルマ侍です。

 

 

 

 

皮膚科専門医試験の勉強をしていると

 

なんでこんな問題を出すんやろ?って思いますね。

 

 

 

 

思うことがあります。

 

 

 

 

実際に本当に学会も期待するような専門医としてのスキルを評価するためには、

やはり面接、口頭試問がよかったですよね。

あとは、ペーパーでもこういう問題。

 

 

臨床写真を提示

例えばEMっぽいのとか

 

問題1 鑑別診断を3つあげよ

問題2 それぞれの鑑別に至った理由を初期研修医にもわかるように記述せよ

問題3 それぞれの鑑別疾患の典型例と本症例で相違する点を記述せよ

問題4 それぞれの鑑別疾患でのあなたが考える治療、予測される経過について記述せよ

 

 

 

 

 

雑にいうとこんな問題をやれば色々とスキルチェックはできると思います。 

 

 

あとは、

日光角化症のダーモスコピーを載せて、

問題1 ダーモスコピーの所見記載

問題2 考えられる治療法

薬を使う場合は投与方法、使用方法について記載せよ

 

 

みたいな。

んーでも自分で作っていてあれなんですけど、

ベセルナの投与方法の注意をちゃんと知ってるか誘導したくても。ペーパーだと問題文が見れちゃうので、

ダーモスコピーがわからなくても(Bowen SK LPLKと迷ったり)日光角化症ってこの問題だとわかってしまいますね…

ベセルナの適応疾患的に…

 

 

 

 

 

さらにこういった問題って結局採点がしづらいし問題も作りにくいんですよね。

  

 

面接、口頭試問も無くなったことにより、

・人件費

・会場費用

と大幅に減らされたとの記載もありましたしね。

 

 

テストって難しいですね。

 

 

 

 

こんな記事も書いています。

 

https://dermasamurai.hateblo.jp/entry/20210917/1631829600

 

https://dermasamurai.hateblo.jp/entry/2021/03/17/090000_1

 

https://dermasamurai.hateblo.jp/entry/2021/03/01/093000 

 

 

400万円の節約になったそうですね。

皮膚科専門医試験対策 勉強法の一つを紹介

デルマ侍です。

昨日の続き。

 

いつも不定期更新になっていてすみません。

 

 

 

 

 

例題

 

EASIスコアでの評価項目はどれか

全て選べ。

 

1 苔癬化

2 痂皮

3 掻破痕

4びらん

5紅斑

6落屑

7浸潤、丘疹

8小水疱

 

 

 

 

 

 

 

という問題を出していたのでした。

いかがですか?

 

みなさんはどの程度自信を持って応えられましたか?

 

 

ちなみに現状、この

・選択肢答えの数が決まっていない問題

(多試選択問題、と言います)

は最近は出ていません、昔はありました。

 

 

はてさて、

この問題、

選択肢を見ると、

なんとなく湿疹的な感じの文字が羅列されていて

 

いざ問題となると、結構混乱しませんか??

 

 

実臨床では恥ずかしがらずにイージースコアの紙を見ればいいと思うのですが(笑)!!

試験ではこういう問題が出てもおかしくありません。

というか、昨日も書きましたが、試験問題の作りやすさというポイントがあるので、

「こんなん覚えて意味ある?!」ということも設題として出てきます…

 

 

EASIは、

4症状の重症度スコアを見るので、答えは

・紅斑

・浸潤/丘疹

・掻破痕

・苔癬化

 

1.3.5.7

でした。

 

もし、今ここの問題が曖昧でしたら、

 

・EASIの略語が書けるか

略語問題は記述でよく出ますので

・他の評価項目はなんだったか確認

4部位 はどこだったか

・スコアリングの点数の幅はいくつか

0-72

・点数スコアの付け方

重症度 0-3 点

面積スコア0-6点

 

こういうので、「係数」を聞いてくることはまずないです。でも上の項目は試験問題にしやすいししてもおかしくないと思います。

試験委員の先生たちの気持ちになってみましょう。

 

湿疹三角も過去問にありましたので復習してみてもいいと思います。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

 

皮膚科専門医試験対策の勉強法 

こんにちはデルマ侍です。

 

 

皮膚科の専門医試験対策をしていくときの一つの方法をご紹介します。

 

 

まずは何よりたくさんインプットすることも大事なのですが、

 

 

試験を受ける皆さん、大体アラサーと思います、

昔より記憶力って落ちてませんか…?

 

少なくとも自分はそうでした。

小中高の時はすぐに覚えられたことも、

なかなか覚えられなくなりました…

酒のせいかな…

 

 

話を戻します。

 

記憶を定着させる一つの方法として

 

「自分で問題を作ってみる」

 

 

があります。

 

 

この方法はなかなか有効と思います。

直前期にはやりにくい対策なので今くらいがいいかなぁと。

 

ポイントは2つ

自分が試験委員の先生だったら〜?と考えてみると、

この知識は必要だけど試験問題には作りにくいんだな、とかわかってきます。

それが明らかな場合は優先順位を落としたりします。

 

もう一つは、これをやっていくと闇雲に記憶するよりも、

記憶が定着しやすくなります。

 

例えばで考えてみたのでまずは自分が考えた問題をやってみましょうか。

 

 

 

EASIスコアでの評価項目はどれか

全て選べ。

 

1 苔癬化

2 痂皮

3 掻破痕

4びらん

5紅斑

6落屑

7浸潤、丘疹

8小水疱

 

 

続きはまた明日。

ファムビルの投与方法

 

 

 

 

デルマ侍です。

 

ファムビルの使い方について、確認します。

 

ファムビル 適応

 

ファムビルの適応疾患は、

 

単純疱疹

帯状疱疹

 

です。

口唇ヘルペス、性器ヘルペスのしばりは特にありません。

 

用法用量

 

単純疱疹の場合、

ファムシクロビルとして1回250mgを1日3 回経口投与する。 5日間

また、再発性の単純疱疹の場合は、通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000mgを2回経口投与することもできる。

 

帯状疱疹の場合、

ファムシクロビルとして1回500mgを1日3 回経口投与する。7日間

 

※腎機能低下がある場合は減量します。

 

 

PIT療法

 

「再発性の単純疱疹の場合は、通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000mgを2回経口投与することもできる。」

の投与方法をPITといいます。

略語ですので、試験対策にも書けるようにしておくといいでしょう。

略語を正確に書かせる問題が、皮膚科専門医試験の過去問ででています。

 

ただし注意書きがDIにあり、

・再発頻度が年3回以上であることを確認すること

・ 再発の初期症状(患部の違和感、灼熱感、 そう痒等 )を正確に判断可能な患者であることを確認すること。

・再発頻度及び患者の腎機能の状態等を勘案し、 本剤の処方時に、服用時の適切な用法・用量が選択可能な場合にのみ処方すること。

・1回の再発分の処方に留めること

 

年3回以上、というのは記憶しておきます。

 

 

 

PITはPatient Initiated Therapy

 

でした。

 

こんな記事も書いています。

 

dermasamurai.hateblo.jp

 

おわりに

 

お読みいただきありがとうございました。

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