デルマ侍の皮膚科専門医試験 解答徹底解説

専門医試験解答解説勉強対策絡みのこと全て包み隠さず

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試験対策勉強ノート

医師国家試験の皮膚科の問題

医師国家試験 皮膚科 医師の国試の皮膚科の問題が面白かったので取り上げてみます。 お読みいただくと、このポイントが習得できるようになっています。 ・皮膚表面が平滑なできものと平滑でないできものの違い ・湿疹とじんましん 見た目はどっちも赤い。触…

多形皮膚萎縮の過去問解説 2015年皮膚科専門医試験

こんにちは。デルマ侍です。 多形皮膚萎縮について、みていこうと思います。 過去問 皮膚科専門医試験で過去に出題された問題です。 2015年皮膚科専門医試験 選択問題 58 2015-58多形皮膚萎縮がみられる疾患はどれか.2 つ選べ.1.色素性乾皮症2.アトピー…

皮膚真菌症のあれこれ

皮膚科専門医試験対策 黒色菌糸症 Exophiala oligosperma PAS染色でそまる菌系 林 昌浩,他:臨皮 73:639-645,2019より引用 sclerotic cell 林 昌浩,他:臨皮 73:639-645,2019より引用 スライドカルチャー 林 昌浩,他:臨皮 73:639-645,2019より引用 Scedo…

DLE型薬疹とテガフール

デルマ侍です。 DLE型薬疹について、勉強していきます。 // テガフールによるDLE型薬疹について ・フルオロウラシル系薬剤に分類される UFT テガフール ウラシル TS-1 テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム などによって起こる。 ・フルオロウラシル…

抗菌ペプチドと抗菌スペクトラム

デルマ侍です。過去問にからめて、抗菌ペプチドについて解説します。 抗菌ペプチドとは ・人以外の生物、植物も含めて広くいろんな生物が体の中で作り出すことができる成分。 ・アミノ酸が数十個つらなったもの。 ・細菌、ウイルスなどの微生物へ対抗する防…

尋常性乾癬に使う ドボベット軟膏とマーデュオックス軟膏の違い

デルマ侍です。皮膚科専門医試験対策にからめてまとめていきます。 // ドボベット軟膏とマーデュオックス軟膏の違い 二つの薬剤の違いと同じ点についてまとめていきます。 こういった横断的学習は専門医試験対策では非常に有効です。 国試もそうですが、こう…

Wash board nail 洗濯板状爪

Wash board nail Wash board nail、別名 洗濯板状爪、波板状爪ともいいます。 特徴をみていきます。 ・親指爪に多い ・爪中央部の陥凹、横走溝 ・自傷行為にて生じることがある ・人差し指で親指の皮膚や爪の先端を圧迫する癖が続くと生じる ・爪を強く擦る…

オメガ3 オメガ6 オメガ9

オメガ3って? オメガ3ってきいたことありますか? オメガ3の他にも、オメガ6・オメガ9などもあります。 身近な油もこれらのグループに含まれます。 オメガとは何でしょうか? ココナッツオイル、エゴマ脂、アマニ油が話題になっているのはなぜでしょうか? …

膠原病の肺高血圧 頻度と薬

皮膚科専門医試験対策 肺高血圧症 pulmonary hypertension:PH ・初期には症状がわかりづらい ・進行してから気づかれることがある ・混合性結合組織病や強皮症での合併が多い 膠原病ごとの 肺高血圧症 合併の頻度 MCTD7-16% SLE 1-9% SSc 5-11% PM/DM 0-1% …

筋炎特異抗体と皮膚科専門医試験対策

デルマ侍です。セミナリウムを読みました。 新・皮膚科セミナリウム 皮膚筋炎 1. 筋炎特異抗体別サブグループ分類による皮膚筋炎の診断・治療方針のパラダイムシフト 皮膚科専門医試験対策にまとめていきます。 筋炎特異抗体別サブグループ分類 アミノアシル…

ラノリンと接触皮膚炎:皮膚科専門医試験

デルマ侍です、 今日はラノリンについて。 ラノリン ラノリンとは、羊の毛の皮脂成分から精製される動物性エステル混合物 脂肪酸とアルコールが結合している 乳化性がよいとされています。 薬ではなにに含まれる? 処方薬にも含まれています。 例えば、ラノ…

Borst-Jadassohn(ボルスト・ヤダースゾーン)現象って知ってますか?

BJP:Borst-Jadassohn phenomenon Borst-Jadassohn現象 ボルスト・ヤダースゾーン現象 病理の用語でボルスト・ヤダースゾーン現象があります。 知っていますか? BJPの定義 ・表皮内に周囲の角化細胞と異なった形態を示す腫瘍細胞が境界明瞭な胞巣を形成して…

新生児エリテマトーデス  NLE

デルマ侍です。 新生児エリテマトーデスについて、勉強していきます。 // 新生児エリテマトーデス NLE Neonatal lupus erythematosus ・母親の自己抗体が胎盤を介して胎児および新生児に障害を与える ・SS-A抗体陽性の母親から出産された子供がNLEを発症する…

皮膚筋炎と自己抗体 皮膚科専門医試験対策

デルマ侍です。 皮膚筋炎についてまとめていきます。 皮膚筋炎の自己抗体自己抗体の特徴 ・多くが抗核抗体陰性 ・2016年 ARS抗体などの自己抗体が保険適応 ・大量γグロブリン療法 保険適応 ・抗MDA5抗体、抗TIF1γ抗体 治療により抗体価が陰性 各種抗体の疾患…

ゲーベン

有効成分(1g中) スルファジアジン銀 10mg 添加物 セタノール,ミリスチン酸イソプロピル,プロピレングリコール,メチルパラベン,ブチルパラベン, その他4成分 https://medical.mt-pharma.co.jp/di/file/dc/gbn.pdf より引用 その他4成分ってなに… セタ…

セタノール

・パーム油由来 ・植物性の脂肪酸アルコール ・親水性あり、乳化安定作用あり ・O/W型クリーム、ローション剤の基剤として使われる ・処方薬剤では マイザークリーム、フルメタクリーム、 ゲーベンクリーム、ニゾラールクリーム などに含まれる ・セタノール…

外用剤 分類

加納宏行:J Visual Dermatol19:1019,2020より引用 O/W型 水中油 ・外側(外相)が水 ・水で洗い流せる ・ベタつかない ・混合すると乳化が壊れる ・滲出が多い創面で使用を継続するとwetになりすぎる →浮腫状の肉芽になる http://medical.radionikkei.jp/mar…

選択肢だけから答えを当てる

受験テクニック的ですが、皮膚科専門医試験でも有効です。 選択肢だけから正解である可能性が高い選択肢を抽出するテクニックです。数々の受験を乗り越えてきた医師の皆さんなので、おそらく受験時には詳しかったはずです。しかし8年くらい経ってると忘れる…

chronic expanding hematoma慢性拡張性血腫

慢性拡張性血腫chronic expanding hematoma(CEH) CEH ・1968年にFriedlanderらによって初めて報告された ・1ヶ月以上の経過で緩徐に拡大 ・数ヶ月単位で増大することが多い ・四肢、胸腔内に多い ・治療は外科的切除 ・四肢などに生じた場合、軟部腫瘍との…

アズノール軟膏

デルマ侍です。 今日はアズノール軟膏について。 アズノール軟膏について アズノール軟膏 キク科カミツレの中に含まれるアズレンが使われています カミツレはジャーマンカモミールのこと アズノール軟膏は、グアイアズレン(ジメチルイソプロピルアズレン)…

血球の生態について

デルマ侍です。 血液中の白血球について。 皮膚科として押さえておくべき、生態について、まとめていきます。 好酸球 好酸球は骨髄で成熟 異常時に組織に浸潤 末梢血の中で約30時間体循環後組織に移行し、数日で細胞死 血中半減期は6-12時間 末梢血好酸球は…

爪の臨床写真の撮り方

爪の臨床写真は撮り方に工夫が必要!です。 爪の臨床写真撮り方まとめ ① 弱拡大は猫の手 ②強拡大で爪アップ 実際どんなか見ていきます。 手の爪の臨床写真は、全ての指を屈曲させると、1-5の指が同じ高さに揃い、ピントが合う。 個々の爪の所見が強いものを…

光線過敏と多形皮膚萎縮

光線過敏と多形皮膚萎縮をきたす疾患の選択肢問題が頻出のため整理します。 2020年はXP以外は出題なし。 ■光線過敏をきたす ・DNAの修復障害による 早老症、遺伝性光線過敏、全部常劣 Bloom症候群、Cockayne症候群、 Rothmund-Thomson症候群 ・光感作物質の…

経皮感作 ケルビン14面体

ランゲルハンス細胞はTJの外に突起を伸ばして抗原を取り込む 経皮感作の仕組みとして、表皮ランゲルハンス細胞が、タイトジャンクションバリアの外側に樹状突起を伸ばし、角質層を通り抜けてきた抗原やアレルゲンを捉えるということがわかっています。 これ…

壊死性筋膜炎

壊死性筋膜炎のクリニカルスコア LRINECが使用されていますが、2004年にシンガポールのWongらが報告したもの 石川耕資ら、創傷5(1):22-26,2014より引用 過去問は2018-30 LRINECに含まれている2つはどれ? 1. 血糖値2. 尿蛋白量3. 血清 AST 値4. ヘモグ…

下肢閉塞性動脈硬化症

下肢閉塞性動脈硬化症 日本ではASOとPADは一緒 下肢動脈硬化によって、動脈が狭窄、閉塞し、 下肢血流低下をきたし、皮膚潰瘍などをきたす疾患 世界的にはPADと呼ぶことが一般的 日本では、PADの中に、TAO ASOがあった 日本では1970年代頃まで、PADの60-70%…

老人性紫斑と皮膚粗鬆症

老人性紫斑 ・高齢者に多い ・前腕に多発 ・次第に色素沈着化 ・新旧が混在 高齢者の皮膚は、生理的老化と光老化にのり、支持組織が脆弱となり、血管も破綻しやすくなる スキンテア: 紫斑の他、皮膚剥離、裂傷を伴う場合 スキンテア予防に【乳剤性保湿ローシ…

生体内微量元素について

アミノ酸、たんぱく質、核酸、脂肪、糖などに利用されている酸素(O)、炭素(C)、水素(H)、窒素(N)、カルシウム(Ca)、リン(P)の6種類の元素は体内濃度が高く、多量元素と呼ばれる。6種類の元素を合計すると、人体中の体内存在量は98.…

パッチテスト判定基準

パッチテスト判定基準 過去に出題あり パッチテスト判定基準 デルマ侍 接触皮膚炎診療ガイドライン 2020より引用

日本でのパッチテスト陽性率の推移

パッチテスト パッチテストやJSAについて勉強するには、この本がおすすめです。 ビジュアルダーマトロジーの連載を冊子にしたもので、価格も安く写真やイラストも多いので、非常に読みやすいです。 医師と患者のためのパッチテスト・アレルゲン解説書 [ 松永…

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